『ミリオンダラー・ベイビー』配給のムービーアイが破産
『ミリオンダラー・ベイビー』『クラッシュ』『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』など、アカデミー賞受賞作を数多く配給し、洋画の買付では定評のあった配給会社ムービーアイ・エンタテインメントが、8月4日付けで東京地方裁判所にて破産手続を開始。即日受理されたことがわかった。
同社は2000年(平成12年)に設立以来、映画配給、製作、宣伝事業を営んできた。前述の通り、作品買付においては業界内でも定評があり、さらに高品質の映画を買付、企画・製作するために資金調達の強化をはかって2008年中に上場するための準備を行ってきた。
それが昨年のリーマンショックで日本経済そのものが低調となる中、風向きが一変。当初、予定されていた資金調達額達成が困難との見通しから、上場を見送るという苦渋の決断を迫られた。一方で、上場による資金調達を見越して作品買付を大幅に先行させていたことから支出が増加。急速に資金繰りが悪化し、さまざまな対策を講じたものの奏功しなかったことから、今回の破綻に至ったという。
負債総額は42億8984万円。債権者総数は291名の見通し。同社は現在、『バーダー・マインホフ 理想の果てに』(公開中)などを配給しているほか、『のんちゃんのり弁』(9月26日公開予定)などの配給作品を抱えていた。
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