2005年の発売以来、「涙でページがめくれない」と感動の物語が話題を呼んでいるベストセラー小説『僕の行く道』。これを映画化した『ぼくとママの黄色い自転車』の親子試写会が8月12日に都内劇場で開催され、父親役の阿部サダヲ、母親役の鈴木京香、子ども役の武井証(あかし)の3人が浴衣姿で登壇したほか、愛犬役のアンも姿を見せた。
この映画は主人公の少年がある秘密を知ったことから、家族に内緒で愛犬のアンと一緒に自転車に乗り、小豆島に向かうというストーリー。それに絡めて、実際に家族に内緒でどこかに行ったことがあるかと尋ねられた武井は、「まだないけど、かくれんぼが好きで、すごく狭い机の下に隠れてビックリされた」というエピソードを披露。すると、横にいた阿部から「ベッドの下じゃなくて?」との質問が飛び出す。これに対し武井は「ベッドはちょっとバレやすいので……」と、子どもならではのコメントで場内を湧かせていた。
一方、阿部は子どもの頃、親に内緒で空き地に秘密基地を作っていたそうだ。「家から勝手に目覚まし時計とか持って行ってたんですが、ああいうのって全部、親は知っているんですよね。バレていないと思ったら、いつのまにか、僕が持って行っためざまし時計が、家に戻っていたりしました」と話し、笑いを誘っていた。
また、感動を呼ぶこのドラマで、記憶障害の病を抱える母親を演じた鈴木は、「どうしても病気の大変さを考えてしまうのですが、それよりも、子どものことが大切で、子どものことを思っているお母さんだってことを第一に考えて演じました」と親子の絆を描いた作品であることを強調していた。
最後に司会者から、一言ずつメッセージを求められると、まずは武井が「この映画はいろいろな人に出会い、助けられながら旅をする物語なので、見た人がいろいろな人にやさしくしてあげられるようになると嬉しいです」と答える。この、子どもとは思えぬしっかりとしたコメントを聞き、次の順番だった阿部は答えに窮したようで「もう(自分は)いいです。本当にそのとおりなんですよ」と、天才子役の天才ぶりに脱帽。鈴木も同様に、「全部、武井くんが言ってくれたので、どうしましょう」と困惑の表情を浮かべると、「とにかく今日来てくれた親子のみなさんに楽しんでもらいたいです」と、これから映画を見る観客にアピールしていた。
『ぼくとママの黄色い自転車』は8月22日より新宿バルト9ほかにて全国公開となる。
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