笑福亭鶴瓶の記念すべき初主演作となった『ディア・ドクター』。国内外で才能が高く評価される西川美和監督が、僻地医療、医師不足という社会問題を主軸に、人間の滑稽さ、愛おしさを描いた秀作だ。
この作品が、第33回モントリオール世界映画祭(8月27日〜9月7日開催)のワールド・コンペティション部門に出品され、9月3日に現地で公式上映された。
観客の反応は上々で、エンドロールが始まると拍手がわき起こり、約10分間のスタンディングオベーションに。さらに観客たちは口々に、「ワンダフル! 日本的な画作りなのに、物語は大変普遍的」「あのアクターはハマリ役!」と高く評価していた。
映画祭には鶴瓶、監督、瑛太も参加し、上映後は劇場のロビーで現地の映画ファンたちからサイン攻めに。また、地方医療に携わる医者を演じた鶴瓶は、「ブラボー、先生!」と拍手で讃えられていた。
そんな現地での反応について鶴瓶は、「瑛太さん共々、よい経験となりました。前日の試写の時から評判がものすごく良くて、町を歩いていたら、映画を見た人から『ブラボー!』と声をかけられた」と驚いた様子。評判の良さにすっかり気をよくしたようで、「『ブラボー』に名前を変えようかと思うくらい」と笑顔を浮かべた。瑛太も「上映中も笑いが起きて、『ブラボー』という賞賛をいただき、とても嬉しい気持ちになりました」と喜びの笑みを見せ、「(今後も)日本映画をどんどん世界の方々に見ていただきたいし、自分自身もそういった作品に携わっていきたい」と抱負を語った。
昨年は『おくりびと』が同映画祭同部門に出品され、グランプリを受賞しているだけに、期待が高まっている。賞の発表は、現地時間9月7日の19時に行われるという。
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