室町時代末期を舞台に、愛と信念を貫こうとする男の姿を描いた『TAJOMARU』。この作品が9月12日に公開初日を迎え、主演の小栗旬をはじめ、ヒロイン阿古姫を演じた柴本幸、裏切り者・桜丸役の田中圭をはじめ、やべきょうすけ、松方弘樹、萩原健一らキャストと中野裕之監督、プロデューサーの山本又一朗が、新宿ミラノ1で舞台挨拶を行った。
司会者から、涙の名演技について聞かれた小栗は、「あれはだいだい目薬です」とニンマリ。だが、共演者の柴本が「ちゃんと涙を流されてました」と笑顔で否定。監督も「涙は(柴本)幸ちゃんの方がすごかったけど、旬クンは負けず嫌いなので、幸ちゃんが泣くと泣き返してました。リハーサルでも1日20回くらい泣いてました」と真実を明かした。ちなみに柴本は俳優・柴俊夫と女優・真野響子夫妻の一人娘。劇中の力強く凛としたたたずまいが印象的だが、サラブレットだけに演技力の高さもピカイチなのだ。
今回、策士の悪役で新境地を切り開いた感のある田中は、小栗と同じ事務所で後輩にあたる。「最初は(先輩ということを)意識していなかったけど、いざカメラの前に立つと緊張しちゃいました」と告白。また、「桜丸という役を通してしか旬クンに『貴様!』とか言えないので、楽しかった」と笑顔を浮かべていた。
広島で行われたロケ撮影中には、盗賊役のやべを中心に毎夜のように飲み会が開かれていたようだが、「田中圭クンはお酒に弱くてすぐに真っ赤になってしまう。ホントはそんなに飲んでないのに旬クンに見つかって、『お前、また飲んでるのか。飲む時間があったら台本を読め!』とダメ出しされている姿が忘れられない」とやべ。小栗曰く、「東京に戻ったら、圭が『広島の記憶がほとんどない』と言うので、『それはお前がつぶれちゃったから』という話をしたんですけど(笑)。目が合うと走ってくる状態だったり、一度、廊下で寝ていたこともあって……。良い気分になっちゃったんでしょうね」。
監督も、「撮影中は夜の宴会がずっと続いている状態(笑)。ほとんど寝ずにいるからか、旬クンは朝はものすごく機嫌が悪いんですけど、昼くらいからボルテージが上がってくる」と振り返った。「映画作りをしながら、毎日、大人の修学旅行をしているようでした」という山本プロデューサーは、「極寒の中での厳しい撮影で、夜に酒でも飲まなきゃやってられなかったのかも」と、俳優たちの苦労に理解を示していた。
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