北朝鮮強制収容所の真実! 音楽監督は『ムーラン』のマシュー・ワイルダー「アニメの枠を超えた、これまでにない感情表現」
#アウシュヴィッツ#アニメーション#トゥルーノース#ドキュメンタリー#マシュー・ワイルダー#北朝鮮強制収容所#清水ハン栄治
壮大かつ普遍的な物語を引き立たせるマシュー/ワイルダーの音楽
北朝鮮強制収容所の内情と、そこで生き抜く家族と仲間たちの絆を描いた3Dアニメーション『トゥルーノース』が6月4日に公開される。それに先駆け、ディズニー映画『ムーラン』で知られる音楽監督マシュー・ワイルダーからのメッセージ動画、及び音楽シーン映像が公開された。
『トゥルーノース』清水ハン栄治監督インタビュー 北朝鮮強制収容所の過酷さを告発する衝撃作
マシューはメッセージ動画で、まず本作品の音楽監督を引き受けることになったいきさつを説明した。
彼が清水ハン栄治監督の『happy – しあわせを探すあなたへ』の試写で出会い、監督の心と世界観に惹かれたこと。その後、友人のロコからの依頼で、本作のアフレコのためにカリフォルニア・ヴェニスにある自分のスタジオを提供するうちに、監督のビジョンと人間性に感動、「どんなかたちでもいいので協力したい」と思うに至ったことを語った。
さらに動画では、本作での制作プロセスが、『ムーラン』作曲時のそれとよく似た部分があったことに言及した。
マシューは清水監督と、韓国と日本の文化について長時間話をし、作業に没頭する中でリサーチも加え、『ムーラン』と同様、西洋と東洋の曲調の融合を心がけたという。
その趣旨についてマシューは、「このストーリーはとても壮大かつ普遍的なものであり、楽曲もそれを引き立たせるものにしたかったのです」と語る。
そして最後に、「この作品の感情表現は、今までのアニメーションでの試みをはるかに超えています。この貴重な作品に少しでもかかわれたことを本当に誇りに思う」と述べた。
あわせて公開された本編映像は、薄暗い坑道の中で過酷な労働を強いられる主人公のヨハンの提案をきっかけに、壮大な音楽が強制労働者と看守の区別なく人々の心を揺り動かし、自由への希望を抱かせるもの。終盤には、「日本に帰りたい」と涙する日本人被害者の姿もある。
北朝鮮強制収容所内の人たちを描く意欲作
本作品は、1960年代の帰還事業で日本から北朝鮮に移民したパク一家が政治犯強制収容所に送還される物語を描く。過酷な生存競争の中、主人公のヨハンは次第に純粋で優しい心を失い他人を欺く一方、母と妹は人間性を失わずに生きようとする。そんなある日、愛する家族を失ったことをきっかけに、ヨハンは絶望の淵で「生きる」意味を考え始める。やがてヨハンの戦いは他の者を巻き込み、収容所内で小さな革命の狼煙を上げる。
『トゥルーノース』は6月4日に公開される。
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