K-POP界にシティ・ポップの風、日本人ソロシンガーYUKIKA再び!
昨年「ソウルの女」でK-POP界に日本のシティ・ポップを堂々と披露して話題を集めたYUKIKAが、4月7日に6曲入りの1stミニアルバム「timeabout,」を発売。タイトルソング「INSOMNIA」をリリースし、歌番組『SHOW CHAMPION』でパフォーマンスも披露した。
K-POP界でソロで活躍する日本人! ジャパニーズ・シティポップで勝負
5月19日には、YUKIKA自らが日本語歌詞を翻訳したJAPAN1stデジタルシングル「Insomnia -JP Ver.-」の配信がApple Musicほかで始まり(https://VA.lnk.to/Insomnia)、SpotifyのViral(バイラル)チャート(SNSで話題の曲)に入るなど、話題となっている。
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ガチのシティ・ポップ路線を継承
70〜80年台を彷彿させる純粋なシティ・ポップを地で行く曲作りは、昨年の前作「ソウルの女」から受け継がれており、シティ・ポップを“取り入れている”近年のK-POPとは明らかに異なっている。K-POPシンガーというより、韓国を拠点に活動するグローバルなシティ・ポップシンガーというのが相応しい。
「INSOMNIA」は不眠症の意味で、韓国版の歌詞は確かに夢なのか現実なのかわからない世界観で語られていく。
一方、YUKIKA自身が翻訳したという日本語の歌詞は、“眠れない”というよりも、「あなたと2人でステレオでレコードをずっと聞きながら夜を過ごしたい」といった日本の歌謡曲に近い情緒的なものとなっており、むしろ、“眠りたくない”といった内容に変わっているように思う(スマホ版動画 https://youtu.be/GX01PJOraEU)。
YouTubeに公開されているMVでは、黒髪ロング時代の“寺本來可”を思わせる姿と、今を象徴する鮮やかなおさげ髪のYUKIKAが登場。時空を超え、戸惑いながらギター片手に過ごしてきた過去の自分と微笑みながら向き合う幻想的なイメージ動画のラストには、鏡に向かうYUKIKAと鏡に映るYUKIKAが佇む。それはまるで、各時代・どちらの姿も偽らざる自分だと認め、これからは自分らしく独自のシティ・ポップ・シンガーYUKIKAを確立させたいという意思を示すかのようだ。
単身、韓国に渡り自分の世界観を着々と築いてきた
YUKIKA(寺本來可)は、93年2月16日生まれの静岡県出身。2006年に雑誌「ニコラ」のモデルとしてデビュー、女優ほか、声優としても活動した。16年には、バンダイナムコのアイドル育成ゲームのドラマ版『アイドルマスター.KR』のオーディションが韓国で行われると渡韓、10人のメインキャストの1人に選ばれ「Real Girls Project」としてデビューし、以来韓国で活動した。また、サバイバル番組『MIXNINE』にも出演し、知名度を上げた。
19年2月22日にはデジタルシングル「NEON」でシティ・ポップシンガーとしてデビュー。20年7月にリリースした1stフルアルバム「Soul Lady(ソウルの女)」が「韓国大衆音楽賞」にノミネート、US Billboard「2020年最高のK-POP ALBUM(The 10 Best K-Pop Albums of 2020)」に選ばれるなどヒットを記録したが、11月にESTIMATEとの専属契約を終了、2年にわたる「Soul Lady」プロジェクトが終わり、次が期待されていたところ、新会社の元で立ち上げたのが、このプロジェクトである。
こうしたYUKIKAの経歴を知ってもういちどミニアルバム「timeabout,」を聞き直したい。(文:fy7d)
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