是枝監督大ショック、キャスト2人が上映中に居眠り？

2009.09.26

｢空気人形｣の誕生日とペ・ドゥナの誕生日(10月11日)を兼ねてお祝い。写真左より是枝裕和監督、ARATA、ペ・ドゥナ、板尾創路

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心を持ってしまった人形の切ない恋を描いたラブストーリー『空気人形』。この映画の初日舞台挨拶が9月26日に渋谷シネマライズで行われ、是枝裕和監督、ペ・ドゥナ、ARATA、板尾創路の4人が登壇した。

司会からこの作品が、世界15か国での配給が決まったと告げられた是枝監督は、「15か国？良かった」とコメントした後、「でも、日本で見てもらえるのが何より。今回は宣伝に力を入れ、みんなで『笑っていいとも』に出ました」と話し、笑いを誘っていた。

一方、板尾は、本作が出品された今年5月のカンヌ映画祭について聞かれ、「初めてでしたが、あんなにレッドカーペットがデカイとは思いませんでした。普段はどこに収納しているのか」と真顔で話し、場内を沸かす。ところが、その直後、板尾がカンヌの公式上映中に居眠りしていた疑惑が判明。これには、さすがに気まずいと思ったのか、「カンヌって遠いんです。飛行機で眠れず、気圧で頭が痛くなり、しかも、是枝監督作品ということですごく注目され、現地では取材取材で疲労困憊」と、過密スケジュールゆえの不可抗力であると説明していた。

だが、寝たのは板尾だけではなかったようだ。司会から「ARATAさんも寝ちゃったという噂を聞きましたが……」と、突然、矛先を向けられたARATAは、「そうなんですよ」と戸惑いながらも、その事実を認めると、「僕はその日の朝にカンヌに着いて、すぐに取材取材で。それでも眠気と必死になって戦っていたんですが……」と板尾同様に過密スケジュールを説明。「でも、隣を見たら、板尾さんも目をつぶっていたので、助かりました」と“共犯者”がいたことに救われたことを明かしていた。

そんな2人と違って、優等生だったのがペ。眠るどころか、人生で初めて、はまり込んで見ていたそうで、「感情がこみ上げてきて、思わず涙がこぼれてしまいました。そしたらARATAさんがハンカチを取り出し、私に差し出してくださったんです」と心温まるエピソードを披露。「寝ていたんだとすれば、睡眠中でも私のことを気遣ってくださって本当にありがとうございます」と続け、場内を沸かせていた。

これに対し是枝監督は、「今の話を聞くと、ちょっと複雑です。でも、2人が寝たからというわけではありませんが、カンヌの時より10分くらい短くしました」と映画がより面白くなっていることをアピール。「映画を見てくれた方は、ペ・ドゥナさんと僕と同じ反応だと信じています」と語っていた。