才能はあるが大酒飲みで浮気を繰り返す小説家・大谷と、そんな夫を理解し包み込む妻・佐知の夫婦愛を綴った『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』。太宰治生誕100年を記念して作られたこの映画の初日舞台挨拶がTOHOシネマズシャンテで行われ、松たか子、浅野忠信、広末涼子、妻夫木聡、堤真一、室井滋、伊武雅刀、根岸吉太郎監督が登壇した。
本作は、昨年『おくりびと』がグランプリを獲得したモントリオール世界映画祭で最優秀監督賞に輝いた作品。その後、たくさんの取材を受けたという監督は、改めて受賞の感想を聞かれ、「監督は裏方ですから、顔もあまり知られていないのですが、(受賞の結果)イキナリいろいろな方に『おめでとう』と声をかけていただいて」と謝意を述べると、「もう悪いことできないな」とボヤいていた。
大谷の妻・佐知を演じた松は「初日を迎え、やっとスタートが切れた。これから先、この映画を好きになってくれる人がジワジワと広がってくれることを祈ってます」と挨拶。司会者から、ダメ夫にとことん尽くす佐知の生き方をどう思うかと聞かれると、「特にオススメはしないです」と笑顔できっぱり。「彼女はそれが幸せだったんだと思いますし、人それぞれ。自分なりの幸せを探していってもらえばいいので、無理に押しつける気はさらさらないッス」と笑いながら話し、場内を沸かせていた。
それを受け、大谷を演じた浅野も、「松さんのコメントの後で、何と言っていいのかわからないですけど、さらさらオススメする気はない」とつなぎ、笑いを誘っていた。
一方、広末が演じたのは、大谷の愛人で丸メガネをかけたインテリ風女性。劇中と普段と、雰囲気が全然違いますよねと司会者に聞かれ、「あの丸メガネが色っぽいっていうのが、私には全然理解できなくて」と、何とも唐突な答え。実は「色っぽい」と言ったのは堤だったようで、そのことが広末から明かされると、場内爆笑。堤も照れたようで、「色っぽいというよりも、役にすごく合ってると思っただけで、深い意味はない……」としどろもどろ。司会者に「日常生活で女性に丸メガネをかけさせているわけではない?」と振られ、「そういう趣味はない」と顔を真っ赤にして答えていた。
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