サンダンス映画祭でグランプリを受賞した注目監督が自作を語った!
昨年のサンダンス映画祭でグランプリを受賞した話題作『フローズン・リバー』が、11月23日に東京フィルメックスで特別上映され、コートニー・ハント監督がティーチインを行った。
ギリギリの状況を生き抜くため、アジアからの不法移民をアメリカに密入国させる犯罪に手を染めた2人の母親。最悪の事態に巻き込まれてしまった彼女たちの究極の決断を描き、クエンティン・タランティーノに「最高にエキサイティングで息をのむほどすばらしい」と言わしめた作品だ。
脚本家も兼務した監督によるオリジナル・ストーリーだが、「背景になっている物語は現実に起こっているできことです」と監督。また、「母の愛」が大きなテーマの1つだが、最初から意図したテーマではないとも語った。
「最初は、異なる文化的背景を背負った2人の女が信頼関係を築くことができるのかという観点からストーリーを書き始めまた。そして書き終わってみたら、母性がテーマになっていたんです。つまり、信頼を築くための要(かなめ)となったのが母性だったというわけです」
上映会場の有楽町朝日ホールには大勢の映画ファンが訪れ、「アメリカのダークサイドに初めて気づかされた」といった感想を述べる一方、ストーリー展開や主人公たちの行動に関しての熱心な質問を監督に投げかけ、監督も丁寧に答えていた。その後はロビーでサインに応じ、長い行列ができる盛況ぶりだった。
『フローズン・リバー』は2010年の正月第2弾作品としてシネマライズにて公開される予定。
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