1988年にスタートした『釣りバカ』シリーズの最終回となる『釣りバカ日誌20 ファイナル』が、12月26日に公開となり、丸の内ピカデリー1にて初日舞台挨拶が行われた。
この日登壇したのは、西田敏行、三國連太郎、浅田美代子、松坂慶子、吹石一恵、塚本高史と朝原雄三監督の計7名。釣りをこよなく愛する主人公ハマちゃんを演じ続けてきた西田は、「ハマちゃ〜ん!」という声援が飛ぶなか、「この作品を愛してくださったお客様がいたからこそ、この日があります。ありがとうございます」と挨拶。ハマちゃんの愛妻みち子役の浅田も、涙をこらえながら「ずっとハマちゃんに愛され続けて、とっても幸せでした。『釣りバカ』のスタッフ・キャストは、私にとって家族のような存在だったので、寂しい気持ちでいっぱいです」と挨拶した。
最後に映画のヒットを願い、登壇者全員による鏡割りが行われ、舞台挨拶は終了……のはずだったが、登壇者が去った場内にカーテンコールの拍手の渦が! そして、西田と三國が、拍手に応えて再登場した。温かい拍手に感極まった様子の西田は「映画の舞台挨拶でカーテンコールがあるなんて、前代未聞」と話し、涙で目を赤くしながら「ありがとうございました。みんな愛してるよ〜!」と叫んでいた。一方、三國も感激に目を潤ませながら「これからも映画を愛してくれるようお願いします」と、映画への愛を訴えていた。
その後の囲み取材で西田は、「泣くまいと思っていましたが、声援を聞いたらポロっときてしまって」と、落涙についてコメントしていた。また映画については、「喜劇ですが、最後は泣いてしまいます。僕も試写室で号泣してしまいました。この映画は、人生はすてたもんじゃないぞと思える、究極の娯楽映画」と西田。シリーズ最後の作品となるわけだが、「『We need 釣りバカ』という声が挙がれば、立ち上がらねばという気持ちになるかもしれないけれど、今はまだ……」と寂しそうに話していた。
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