元AKB48で女優の大島優子が6月12日夜、都内で行われた映画『明日の食卓』の公開記念トークイベントに出席。本作や自身の母親、アイドル業、女優業など多岐にわたって語った。
大島優子、アイドルは「天職」も、女優として「チャレンジしていきたい」
本作は、椰月美智子の同名小説を原作とする社会派エンターテインメント。映画の主役は、同じ「石橋ユウ」という名前の小学5年生の息子を育てる3人の母親たち。神奈川在住・フリーライターの石橋留美子(菅野美穂)43歳は、フリーカメラマンの夫・豊と息子・悠宇10歳と暮らす。大阪在住・シングルマザーの石橋加奈(高畑充希)30歳、アルバイトを掛け持ちしながら息子・勇10歳を育てる。静岡在住・専業主婦の石橋あすみ(尾野真千子)36 歳は、夫・太一が東京に通い勤務するサラリーマンで、息子は優10歳。
3人の主婦は、それぞれが息子ユウを育てながら幸せな日々を送っていた。しかし、些細なことがきっかけでその生活が崩れていく。住む場所も家庭環境も異なる3つの石橋家の行き着く運命は…というストーリーが展開される。
本作で重要な役どころとなる“第4の母”耀子を演じた大島。別の劇場で本作を鑑賞してきたことを明かして「母親ってすごい鬼みたいな顔をしてる時もあるけど、仏のようにほほ笑んでいる時もある。それって子どもからの主観として見ていて、そういう表情とかだけで親の心情を察知していた。親と子って鏡みたいだったなって思いだした。自分の母親もこういう瞬間があったんだろうなと思いだしながら見ましたね」と話す。
耀子を演じるにあたって、大島はまわりの実際に子どもがいる友人に話を聞いたといい「温厚で子どもも好きな方なんですけど、『初めて育ててみて分かったよ』って。『1回プチッとなる瞬間が訪れるんだよね。そういう瞬間が自分にもあることに気づいた』って言っていて、誰にでも起こりえることなんだなと思ってそこを反映しました」とも語った。
また、瀬々監督からいきなりアイドル時代について質問が飛ぶと「(アイドル業は) 私は天職だと思っていました。女優業ではなく、アイドルのほうが天職だったかもと思っているんですけど、でもずっと続けられるほどエネルギーを作っていくことがアイドルは難しいかなと…。女優さんは作品によってエネルギーチャージが違うから、それがまた面白いなとも思って、もっとずっとチャレンジし続けていきたいなと言う職業ですね」と女優業への思いを明かしていた。
短い撮影期間で耀子を演じきった大島に関して、瀬々監督は「素晴らしいなと思いました。凝縮された時間の中でだすのは大変だと思うし、ポンと出てきて断片だけで勝負するというのは、本当に恐い仕事だと思う。それに果敢に臨んでいただいたってことだけでもありがたい、この映画の“隠れたMVP”だと思っている。それくらいのシーンだったと思う」と称賛。
大島は「すっごくうれしいです。他の共演者の方々が凄まじく迫力あるお芝居をされていたので、自分の中では『あーっ…』ていう感じで思っていたら、監督が(出演解禁時のコメントで)あっぱれだとおっしゃって下さっていて…。公開前に胸をなでおろせました」と安堵したことを振り返った。
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