井筒和幸監督の3年ぶりとなる新作『ヒーローショー』完成披露試写会が、3月12日にスペースFS汐溜で行われ、井筒監督をはじめ、映画初出演にして初主演をダブルでつとめたジャルジャルの後藤淳平と福徳秀介、ヒロイン役のちすんが舞台挨拶を行った。
[動画]『ヒーローショー』 舞台挨拶/井筒監督がジャルジャルを起用した理由とは…?
監督は、立ち見も出るほどの満席となった会場を見回し「久しぶりに作品を出すとこんなに来てくれはるんやな、と……」と感慨深げ。だが、後の言葉が続かず、この日の別の取材に遅刻したことを突っ込まれると「飲み過ぎて(笑)。最近ちょっと荒れてるんですよ」と照れ笑いを浮かべていた。
この映画は5月29日に封切られるが、同じ日に公開となる香取慎吾主演の『座頭市 THE LAST』に対して監督は、「負けてられへん!」とライバル心を燃やしていた。
暴力とセックスをリアルに描き、中学生は鑑賞不可となるR15+指定作品となった本作。監督は、「R指定を取りに行ったつもりはないけれど、分別がつく(年齢の)人々に見てもらうためにはちょうどいいのでは?」。若者のために、そして若者が見れば3日間くらいは寝込んでしまうほどの作品にするつもりで作ったそうで、「絶望とショックを味わってくれれば」と語っていた。
一方、お笑い芸人として人気を博すジャルジャルの後藤は、「元自衛官で、今は配管工として働いている男を演じさせていただきました」と挨拶。屋外で働く配管工らしさを出すために、日焼けサロンに通ったとも。また、元自衛官という設定のため身体を鍛えるよう指示されたそうだが、「撮影に入る1週間前に言われたので(笑)、1週間で変わるかな〜と思いつつ、一応、腕立てとかをやりました」と明かしていた。
だが、やはり鍛え方が足りなかったのか、撮影には工夫を要したらしい。「台本に、僕が服を脱いで、筋骨隆々の身体が露わになり……と書かれたシーンがあったのですが、カメラを遠くの方に置いて見えにくくすると言われて」と苦笑する後藤。監督は「そんなことした?」と、すっかり忘れているらしかったが、後藤はさらに「メイクさんに、(筋肉に見えるよう)身体に線も描かれたんですから」と主張。だが監督はなおも、「そんな作り方をしてた? 言ったかなぁ」と、しきりに首をひねっていた。
また、福徳は、今回の映画出演のことを、「絶対、どっきりだ!」と疑い続けていたそうで、実際に撮影が始まり、しばらくたってからようやく本当なんだと思えたと告白していた。
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