芥川龍之介の不朽の名作を映画化した『トロッコ』の初日舞台挨拶が、5月22日にシネスイッチ銀座で行われ、川口浩史監督、尾野真千子、原田賢人(子役)の3人が登壇。映画について語った。
[動画]『トロッコ』 初日舞台挨拶/尾野真千子、原田賢人、川口浩史監督
オール台湾ロケとなった本作。川口監督は、台湾の巨匠・侯孝賢(ホウ・シャオシェン)から「俺は日本の監督やスタッフたちに、とても世話になった。だから、お前が誰かはわからないけど、応援してやる」と声をかけられたことを明かし、「日本映画の先輩たちにも感謝しているし、後輩にもこういう気持ちを伝えたい」と話していた。
現在、中学1年生の原田は「監督や共演者のみなさん、スタッフさんに支えられて実力以上の演技をすることができた」とユーモアをまじえて挨拶。撮影に関しても、「普通の監督は『ハイ、カット!』と元気よく言うのですが、川口監督は『はい、いいでしょう』と(淡々と)言うので、自分の演技がどうだったのか、心配だった」と話し、笑いを誘っていた。
一方、カンヌ国際映画祭に参加するなど“国際派”のイメージがある尾野だが、実は海外での撮影は、これが初めて。いかがでしたか? と司会に聞かれると「恥ずかしながら英語も苦手なので、とても大変でしたが、身振り手振りで何でも通じるんだなってことがわかった」と、相手役とのコミュニケーションも身振り手振りで押し通したことを明かしていた。
また、カンヌのパルムドール(最高賞)を争うコンペティション部門に、現在、北野武監督作『アウトレイジ』が出品されていることに関して聞かれると、「結果を待っている間はすごい緊張するもの」と話す尾野。自身の主演作『殯の森』がカンヌでグランプリを獲得したときについては、「(賞を)獲るとは思っていなかったので、ノーメイクで出たら賞を獲ったので、ちょっと恥ずかしかった」と振り返っていた。
そんな尾野は、今回、母親役に挑戦。彼女のお母さんぶりはどうだったかと聞かれた原田は、客席を見回しつつ「会場にいるお母さんには申し訳ないのですが、尾野真千子さんは若くてキレイで、こんなお母さんだったらいい」と、尾野ママにぞっこんの様子。それを聞いた尾野も「いい子どもですね、好きです」と応じ、母子としての相思相愛ぶりを披露して、客席を湧かせていた。
『トロッコ』はシネスイッチ銀座ほかにて全国順次公開中。
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