スカーレット・ヨハンソンにも苦言
スティーヴン・ドーフが英国紙でのインタビューで映画『ブラック・ウィドウ』や今年のアカデミー賞授賞式について、強い調子で批判した。
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主演作『Embattled(原題)』の宣伝でイギリスの「インディペンデント」紙のインタビューに応じたドーフは「今年のオスカーは今まで見た中で最も恥ずかしいものだった」と厳しく評した。
「私の業界は大きなゲーム番組みたいになりつつある。自分たちが何をしているのかわからない俳優たちがいて、何をしているのかわかっていない映画監督がいる」と切り捨てたドーフは、「私はいまだに良い作品を探している。『ブラック・ウィドウ』には出演したくないからだ」と語り始めた。
同作について「ゴミのようにしか見えない。出来の悪いビデオゲームのようだ。彼らのことが恥かしい。スカーレットのことも恥ずかしくてたまらない!」と主演のスカーレット・ヨハンソンに言及。「彼女は500万か700万ドルもらっただろうけど、私は恥ずかしく思う。私はそういう映画に出たくない。本当に嫌なんだ。第二の(スタンリー・)キューブリックになるような若い監督を見つけて、彼のために演じる」と言う。
現在47歳のドーフはレオナルド・ディカプリオやホアキン・フェニックス、クリスチャン・ベールと同世代で、『タイタニック』の主演候補の1人でもあったが、20代の頃から現在に至るまで、メジャーな大作よりもインディーズ作品中心に出演作を選んでいる。
「私にとって、ハリウッドは安全すぎる」と言うドーフはマーベル映画を手厳しく批判するが、1998年にはマーベルのコミックを映画化した『ブレイド』で悪役を演じたこともある。
信念を貫き通すのも困難な時もあり、「金が必要な時に、やりたくもない映画で2週間くらい仕事したことはある。僕だって金は好きだ。いろいろなものやアート、不動産を買うからね」と悪びれずに振り返りつつ、「私にはまだ家庭がないし、慰謝料を払わなきゃいけない5人の元妻もいない」とジョークを言い、「まだ自分のことだけ考えていればいいんだ」と語る。
今年のオスカー授賞式を批判する際に「私たちは皆、配信サービスの小さな箱の中にいる。TVも映画も、今やすべてが1つの大きなコンテンツの塊だ」と現在のハリウッドに苦言を呈した。
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