『インセプション』の来日記者会見が7月21日にザ・リッツカールトン東京で開かれ、主演のレオナルド・ディカプリオと渡辺謙、監督のクリストファー・ノーラン、プロデューサーのエマ・トーマスが登壇。集まった記者の質問に応じた。
[動画]『インセプション』来日記者会見/レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙ほか
『インセプション』は、他人の潜在意識の奥底まで入り込み、アイデアを盗み出すという次世代の犯罪を描いたサスペンスアクション。撮影は昨年の6月に東京ではじまり、その後、ロンドン、パリ、タンジール(モロッコ)、ロサンゼルス、カルガリー(カナダ)と、計6か国に渡って行われた。
ディカプリオは「この作品は東京での2日間の撮影を皮切りにはじまった。それが映画のトーンを決めた2日間でもあった」と撮影を振り返り、「脳を刺激するシュールなところがある作品。最高のスペクタクルが詰まっていて、考えさせるような作品。日本の観客に楽しんでもらえる自信がある」と映画をアピール。
好きなシーンを聞かれた渡辺は、「はじめから終わりまで撮影に参加させていただいたので、1つピックアップするのは非常に難しい」と前置き。その上で、『007』シリーズの大ファンであるノーラン監督から「ジェームズ・ボンドみたいに演じて欲しい」と言われたことを明かし「ああいう風に演じてほしいんだろうなと理解したのですが、残念ながらボンドガールが脚本には用意されていませんでした」と笑いを誘っていた。
また、渡辺は緻密に計算された本作に参加したことで、改めてノーラン監督のすごさを感じた様子で、「本当にクリスの頭の中はどうなっているのか?」と感嘆し、「単純に文学的センスだけでなく、科学や建築学などあらゆる要素を持っている。ダ・ヴィンチの再来なんじゃないかと思うくらい」とノーラン監督の才能を絶賛していた。
「誰かの夢の中に入ることができるとしたら、誰の夢に入りたい」との質問に渡辺は、「この映画に出演してからは、絶対にイヤですね。誰の頭の中にも入りたくないし、僕の中にも入って来ないでほしい。やっぱりわからないから、もっと知りたいと思うし、もっと近づきたいと思うような気がする。なので、どんなに科学が発達しても、こういうことは映画の中だけにしてほしい」と語ると、次に答える番のノーラン監督は本作にひっかけ、「まさに謙さんに、私が言おうとしたことを盗まれたような感じがします」と答えていた。
『インセプション』は7月23日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開される。
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