ゲキ×シネ『蛮幽鬼』の完成披露試写会が7月25日にスペースFS汐留にて行われ、キャストの上川隆也、稲森いずみ、早乙女太一と、脚本家の中島かずきが登壇し、舞台挨拶を行った。
[動画]ゲキ×シネ『蛮幽鬼』舞台挨拶/上川隆也、稲森いずみ、早乙女太一ほか
ゲキ×シネとは、劇団☆新感線の演劇を映像化し、映画館で上映していく新たなエンターテインメント。今回の『蛮幽鬼』は、演劇雑誌「えんぶチャート2009」作品部門&俳優部門で1位になった傑作の映像化で、デュマ作の『モンテ・クリスト伯』(巌窟王)がモチーフ。同劇団の座付き作家・中島かずきが書き上げた、陰謀渦巻く架空の古代国家を舞台に、人間の業を深くえぐり出す壮大な復讐劇だ。
初めて体験する新感線の舞台の感想を聞かれた早乙女は「大好きな殺陣も死ぬほどやらせていただいたので」と大満足の様子。一方、そんな早乙女について上川は「稽古場で最初にご一緒したのが、殺陣返しのシーン。これは何度も言っているんですが、わらわらとどこからか、(早乙女の殺陣を見に)出演者が集まってくるんですよ。後で、殺陣師に『何回くらい繰り返したの』と聞いたら、『1回』と言われて。1回見せたら、もう全部覚えちゃうんですって。すごいんですよ。わらわらと集まって見ていた出演者たちも、(呆然としながら)拍手をするっていうのが、最初の印象でした」と早乙女の才能をべた褒め。
これに対し早乙女は、先輩の上川の印象を「パワーの固まりがすごく近くにあるような。ハンパじゃないパワーを感じさせてもらって、すごかったです」と話すと、稲森も「常にスマートでした。ムラがないというか、ずっと穏やかなんですね。どんなに汗をダラダラとかいていても、『元気?』とか『お疲れさま』とか、すごく爽やかで、いつも余裕を感じていました」と上川の魅力について語っていた。
と、脚本の中島も、上川の汗を指摘。映像に映し出された汗のシーンを見る度に「申し訳ない、申し訳ないと思った」という。すると上川は、「あれは小峰(リリー)さんの衣装が暑いんです。飛頭蛮(ひとうばん)になってからの服とか」と中盤以降、名前を変えて登場する自身が演じる飛頭蛮の衣装が暑いことを説明。「あとは、ちょっと歌ったりするシーンも、汗の要因になっているかも知れませね」と冷や汗状態だったことを告げると、中島から「素敵な歌でしたよ」と言われ、「いやいやいや。もういいです」と照れていた。
さらに、司会が早乙女に対し「汗をかいていないように見えた」と突っ込むと、早乙女は「上川さんに比べると、全然かいていないですけど(笑)。でも、一応かいていました」と答え、上川は「これは汗を見る映画じゃないので、汗の話題はもういいんじゃないですか」と話題を切り替えたい様子だった。
にも関わらず、本作の見どころを聞かれた稲森が「ドキュメンタリー作品を見ているような感じがして、汗とか(笑)、息づかいだとか、舞台では見れなかった表情とかが見られるのを楽しんで」と話すと、またまた登場した汗の話に、上川は観念したような笑みを浮かべていた
ゲキ×シネ『蛮幽鬼』は10月2日より新宿バルト9ほかにて全国公開される。
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