原爆で家の下敷きに…父を呼ぶ息子の叫び
1945年8月6日に投下された原子爆弾に被爆した美甘進示の壮絶な体験を、被爆2世で娘の美甘章子(みかもあきこ)が書籍化した「8時15分 ヒロシマで生きぬいて許す心」を基に、章子自らエグゼクティブ・プロデューサーとして映画化した『8時15分 ヒロシマ 父から娘へ』が7月31日より公開される。このたび、特別動画が公開された。
・“リアルさ追求”で閲覧注意、特殊メイク写真と予告編『8時15分 ヒロシマ 父から娘へ』
公開された特別動画は、19歳の進示が自宅の屋根に上って瓦を剥がしていた時に被爆し、一瞬にして木っ端になった家の下敷きになった様子から始まる。
燃えさかる炎の中、進示を呼ぶ父の声がこだまし、進示も父に助けを求める……(https://youtu.be/BV-KNYVCVIo)。
プロデューサーの美甘は、「原爆炸裂直後の火の海の映像は、父・進示の証言を念入りに聞いてなるべくリアルに表現するよう、監督やCG専門家と話し合いを重ねて、臨場感あふれる映像になったと思います。私自身、初めて劇場で試写した時は、まるで自分が1945年8月の広島にいるような錯覚を体験しました」と語る。
平和教材プログラム導入が決定
美甘は7月20日、湯崎英彦広島県知事および松井一實広島市長を表敬訪問した。
また、広島市では平成25年度から、全市立の小・中・高で導入される平和教育プログラムの中で、本作品も平和教材として取り入れられるとのこと。
表敬訪問前の記者会見では、「被爆体験を継承できる人が減っている中、私たちの世代が発信しなければいけない」と決意を語った。
被爆した父から娘に託されたメッセージとは?
本作品は、広島で被爆した父・進示の体験と思いを受けた娘・章子が、CGや特殊メイクも駆使しながら描いた映画。
真夏の炎天下に被爆した進示とその父・福一は、想像を絶する苦痛の中、ひどく焼けただれた体を引きずって、救助を探し彷徨う。あたり一面息絶えた人々と呻き声で埋め尽くされ、救いの手はどこにも見当たらない。進示はあまりの激痛から解放されたい一心で、死にたいとすら願った。だが福一の力強い言葉に支えられ、進示は必死で前へ進む。
やがて父と離れ離れになった進示は、ひとりきりで毎日父が探し当ててくれるのを待っていた。3ヵ月後なんとか歩けるまでに回復すると、父を探して自宅のあった場所に戻ると、燃え尽きた瓦礫の中から、ガラスは吹き飛び、高熱により原爆炸裂の時間「8時15分」の針の影が文字盤に焼きついた父の懐中時計を見つける。全てを焼き尽くされた広島で、進示にとって家族や先祖と結びつけるものはそれしかなかった。
それから40年の歳月が経ち、進示の平和への願いは形となってニューヨークにある国連本部に届く。しかし、その数年後ニューヨークを訪れた娘の章子は驚くべき事実を知る……。
『8時15分 ヒロシマ 父から娘へ』は、7月31日より全国公開される。
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