ラブストーリーの定番『ゴースト/ニューヨークの幻』をもとにした『ゴースト もういちど抱きしめたい』が今秋、公開される。この映画の製作報告記者会見が8月3日にグランドハイアット東京で行われ、主演の松嶋菜々子とソン・スンホン、大谷太郎監督らが出席した。
[動画]『ゴースト』記者会見/松嶋菜々子、ソン・スンホンほか
本作は、ハリウッドメジャーの日本支社・パラマウント ピクチャーズ ジャパンが初めて日本で製作した作品。同社代表の岡崎市朗は、「撮影現場でキャスト・スタッフの熱意に触れ、新たな名作の誕生を確信しました」と自信ありげ。4年間この映画に取り組んだというプロデューサーの一瀬隆重は、「どう脚本を変えていくのか、誰に演じてもらうかで悩み苦しみました」と製作の苦労を語った。
松嶋演じる女性社長・七海と、スンホン演じる陶芸家の卵の韓国人青年・ジュノが恋に落ちるも、ある事件に巻き込まれた七海が死亡。七海の魂がゴーストとなってジュノの近くにとどまるという物語。
オリジナルとは男女の設定が逆になっているが、「陶芸と言えば、あの有名なシーンがありますけど……」とオリジナルの名シーンについて語り始めた松嶋。だがスタッフから「まだ内緒で」と口止めされ、恥ずかしそうな笑みを浮かべていた。
互いの印象について松嶋は「ソンさんの第一印象は、とても紳士で礼儀正しくて品があって、女性に優しくて……役柄の繊細さを全身で表現している方」と絶賛し、彼のおかげで「役にスッと入れた」と感謝している様子だった。一方、松嶋と共演したくて出演を決めたというスンホンも、「松嶋さんは優しくて美しい方。スタッフにも優しく、弱音も吐かない。プロだなと思いました」と、素晴らしい女優であると語った。
役作りについては「もう一度、恋をするとしたら、どういう風に愛をはぐくんでいくのかな、と考えて演じました」と松嶋。直前に出演した作品の撮影が2ヵ月遅れたためあまり準備ができなかったというスンホンは、「陶芸のシーンは結構、難しくて、苦労がつきませんでした」と苦笑い。彼はキスシーンについても触れ、「キスシーンなどシリアスなシーンでは、なるべく食事をしないで撮影に臨んでいましたが、大事なシーンでお腹が鳴って、雰囲気が壊れてしまったこともあり申し訳なかった」とお詫びの言葉。だが松嶋も「私も同じようにお腹が鳴ってしまって、『聞こえたかな〜』と思って撮影していたことがあった」と、応え、お互い様だったことが明らかに。
言葉が通じないためコミュニケーションにも工夫をこらしたようで、「1日に必ず一言は韓国語で話しかけようとした」と松嶋。「お疲れ様」「またね」というような簡単な言葉で話しかけたそうで、「ちょっと苦笑いだったのかもしれませんが」と前置きしながらも、「ソンさんが優しい笑顔を返していただいた」と嬉しそう。一方、スンホンは撮影中「なんでもっと早く日本語を勉強しなかったんだろう」と後悔し、「帰ったら、日本語の練習をしたい」と意欲を示していた。
また、スンホンは雨男、松嶋は晴れ女ということで、スンホン曰く「2人で撮るときはどうなのかな、なんてよく話してました」。ちなみに監督によると「晴れのち曇り」といった感じだったそうで「松嶋さんのほうが強かったです(笑)」とのこと。
『ゴースト もういちど抱きしめたい』は、11月13日より全国公開される。
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