日本初の快挙カンヌ4冠達成に“裏方”の存在が!『ドライブ・マイ・カー』ロケを支えた広島フィルム・コミッションとは?
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美しい映像制作に貢献したのはロケ地・広島ならではの“おもてなし”
村上春樹原作、西島秀俊主演で、第74 回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で脚本賞ほか全4冠に輝き、第46回トロント国際映画祭への正式出品も決定した濱口竜介監督最新作『ドライブ・マイ・カー』が8月20日に全国公開される。このたび、ロケ地である広島を捉えた新たな場面写真とメイキング写真が一挙公開。濱口監督もコメントを寄せた。
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濱口監督によれば、本作品の撮影は、その大部分を韓国の釜山で行う予定だったが、コロナ禍の影響を受けて、広島に変更したという。
「映画のテーマとしては、車が走れる場所ということですかね。もちろん、車が走れるだけではだめで、走っている車を一体どう撮るか。それは、良いカメラポジションを見つけられるか、用意できるかというのが一番大きいです」と、選定基準を明かす。
村上の原作の舞台は東京。しかし今の東京は規制が厳しく、車の走行シーンを自由に撮ることはできず、当初釜山を想定していたのもそれが理由だったという。一方、広島は、広島フィルム・コミッションの努力が素晴らしかったという(https://www.hiroshimafc.jp)。
広島フィルム・コミッションは平成14年12月25日に設立された公益財団法人で、映像の趣旨に沿ったロケ地を紹介してくれるほか、撮影許可申請手続きの代行、さらにはボランティアエキストラ募集や現地オーディションやPRも行える。
広島をロケ地とする映画作品としては、大林宣彦監督が自身の出身地である尾道で撮影した尾道三部作、新・尾道三部作が思い浮かぶが、広島フィルム・コミッションが支援した作品には、大林監督が尾道と福山で撮影した『海辺の映画館−キネマの玉手箱』のほか、原爆を主題にした『この世界の片隅に』、『太陽の子』、呉の裏社会がテーマの『孤狼の血 LEVEL2』など数多い。
本作品でも見られるように、瀬戸内海へと繋がる市街地を流れる川が描き出す四季折々の情景と街並み、安芸難大橋を駆け抜ける真っ赤なサーブは実に魅力的だ。また、丹下健三が設計した広島国際会議場、谷口吉生が手がけた広島市環境局中工場、呉市御手洗の港町といった名所も登場するのも見所となっている。
「広島市のフィルム・コミッションの力もすごく大きくて、都市部での撮影も十分出来たし、瀬戸内の島々でも撮れた。制作部の努力のおかげでとても素晴らしいカメラポジションがたくさん見つかりました」と、濱口監督は広島フィルム・コミッションへ感謝を述べている。
愛妻を亡くした男の葛藤
本作品は、舞台俳優であり、演出家の家福悠介(西島)の物語。脚本家の妻・音(霧島れいか)と満ち足りた日々を送っていたが、彼女はある秘密を残したまま突然この世からいなくなってしまう。2年後に演劇祭で演出を任された家福は、愛車のサーブで広島へと向かうが、そこで出会った寡黙な専属ドライバー・みさき(三浦透子)と過ごすことで、それまで目を背けていたあることに気づかされていく。最愛の妻を失った男が葛藤の果てに辿りつく先とは──。
『ドライブ・マイ・カー』は、8月20日に全国公開される。
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