ママにばれないように…男の子になりすまして“新たな自分”を発見する10歳の女の子
#LGBTQ#カンヌ国際映画祭#セリーヌ・シアマ#トムボーイ#ベルリン国際映画祭#予告編#水の中のつぼみ#燃ゆる女の肖像
10歳の女の子のひと夏描く「太陽を感じさせるような作品」
「女の子が男の子になりすます」という設定で、低予算のインディペンデント作品ながら本国フランスでの劇場公開時には30万人を動員する大ヒットを記録した映画『トムボーイ』が、9月17日に公開される。このたび、予告編が公開された。
・男の子のフリして生きる10歳女の子…そんな“彼”に女の子が恋したら?
予告編動画は、新しい街に引っ越してきた10歳の主人公・ロールが、同年代のリザに名前を問われ、「ミカエル」と名乗るシーンからはじまる。
リザによって地元の友だちに次々と「ミカエル」として紹介されたロールは、サッカーや海遊びなどを楽しむように。こうしてロールは、“男の子”として過ごすことで、新たな自分を発見していく──。
「ママにばれないように」妹ジャンヌに髪の毛の襟足を整えてもらったり、“男の子”として過ごすことに余念がないロール。しかしある日、母親に「みんなに男の子だと言っていたの? どうしてそんなことを」と問い詰められてしまう……。
セリーヌ・シアマ監督は本作のアイデアについて、「女の子が男の子になりすますという物語は、長いこと私の頭の中にありました」と明かす。そして、「映画のもたらす複雑な感情の部分と対照的に、太陽を感じさせるような作品を作りたいと思っていた」と映像化にあたっての狙いを語る。
その言葉通り、この予告編でも眩しく瑞々しいシーンの数々が切り取られている(https://www.youtube.com/watch?v=tBRZi9ozaCI)。
自身、LGBTQであるセリーヌ・シアマ監督の名作
夏休み、家族と共に新しい街に引っ越してきた先で“男の子”のふりをして過ごす10歳の女の子ロールの物語。
ロールは、新たに知り合ったリザたちに自分を男の子だと思い込ませることに成功。やがて、リザとは2人きりでも遊ぶようになり、「ミカエル」としての自分に好意を抱かれていることに葛藤しつつも、互いの距離を縮めていく。やがて夏も終わり、新学期を迎える。果たして2人の関係は……?
セリーヌ監督は、デビュー作『水の中のつぼみ』が高い評価を獲得。本作品は、19年のカンヌ国際映画祭で脚本賞とクィア・パルム賞を受賞した『燃ゆる女の肖像』に次ぐ長編2作目である。「前作とは別の方法を試したい」という志のもと20日間で撮影を行い、ベルリン国際映画祭でのプレミア上映では絶賛と共に迎えられ、テディ賞審査員特別賞を受賞。メディアからも「忘れがたい場面でいっぱい」(The Hollywood News)「アイデンティティーの探求、その冒険と落とし穴を描いたエポックな作品」(Los Angels Times)と賞賛された。
『トムボーイ』は、9月17日に公開される。
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