嵐の二宮和也と柴咲コウが初共演にして初の時代劇に挑んだ『大奥』のマスコミ向け完成披露試写会が、9月6日に丸の内ピカデリー1で行われ、二宮と柴咲、そして金子文紀監督が舞台挨拶に登壇した。
よしながふみの人気コミックを映画化した作品で、男性だけを襲う謎の疫病のために多くの男性が死に男女の役割が逆転した江戸時代の大奥を舞台に、女将軍と、彼女に使える美男子たちの人間模様を描き出す。
初共演の感想を聞かれた二宮は、柴咲も時代劇が初であることに驚いた様子で「何回もやっているようなドッシリ感がありました」と言うと、「大正時代まではやったことがある」という柴咲は「裃を着けて、すごく格好良かったです」と二宮の侍姿を賛美していた。
一方、そんな2人への演出について聞かれた監督は、二宮には生命力を、柴咲には“絶対”であることを求めたと説明。「だから、二宮君にはご飯をいっぱい食べてください、声を大きくしてくださいと言った。そして柴咲さんには“絶対な人”でいてくださいということを、(撮影開始の)前日にお願いしました」と明かした。
豪華絢爛な衣装や美術も見どころのひとつ。なかでも全長40m、畳100畳のセットで撮影された御鈴廊下の総触れのシーンは最大の見どころ。着飾った大奥の男子がズラリと並び将軍にひれ伏すシーンだが、司会から感想を求められた二宮は「いや〜長いな、と。現場でも思ったんですけど、本当に長かったですね」としみじみした口調でコメント。柴咲も「カメラで1人ひとり撮していくんですけど、途切れないんですよ」と同調するも、「でも、(将軍という)役を纏ってない私だったら逃げ出しているような環境でしたね」と苦笑いし、美男子たちにひれ伏されるプレッシャーを口にしていた。
劇中で、柴咲は女将軍を、二宮は、彼女に仕える大奥衆で武士道を追い求める青年を演じている。司会から柴咲の女将軍について聞かれた二宮は「すごく良い匂いでした」と笑顔を浮かべてから、原作はマンガなので人の匂いまでは感じられないが、一緒に演じていて人間くささを感じたと説明。「人間くさいとか、女の子くさい感じとかが、すごくイイ感じで香ってきたのでさすがだなと思った」と言うと、柴咲はちょっと照れたような笑顔で「ありがとうございます」と礼を述べていた。
さらに、自分だったら嫉妬や足の引っ張り合いが横行する大奥でどうのし上がっていくか聞かれた二宮は、「とりあえず、嵐のデビュー曲から最新シングルまでを全力で、本気で歌ってみたいと思います(笑)」と回答。同じ質問に柴咲は、「私自身、出世欲がない方だと思うのであまり想像がつかない」と前置きしてから、「偉い人の近くでかいがいしく何かをお世話して尽くす。尽くしまくる(笑)。あとは、自分を主張するような作品を作って見てもらい、アピールする」と答えていた。また、劇中で描かれるドロドロの人間模様をどう思うか聞かれた柴咲は「男女が逆転していることで、嫉妬や執着や、人を蹴落としたいという気持ちがより浮き彫りになっていると思った。すごく新鮮に感じました」と感慨深げに話していた。
『大奥』は10月1日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開される。
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