母と娘の深い絆を描いた『オカンの嫁入り』。9月4日に封切られたこの作品のヒットを記念し、9月16日に角川シネマ新宿で凱旋舞台挨拶が行われた。
[動画]『オカンの嫁入り』 凱旋舞台挨拶/宮崎あおい、大竹しのぶ、桐谷健太ほか
まず登壇したのは宮崎あおいと大竹しのぶ、そして呉美保(お・みぽ)監督。桐谷健太も登壇するはずなのだが、姿が見えないことに司会が触れると、「裏切ったんです(笑)」と大竹。実は彼が出演する『BECK』のヒット御礼舞台挨拶が、直前に近くの映画館で行われていたため、少し遅れての登場となったのだ。
その後、大急ぎで駆けつけた桐谷が、映画に登場したパグ犬と共に登場。だが、宮崎と大竹の目が犬にばかり注がれたことにちょっと寂しげな桐谷は「僕の登場を喜んでない?」とぼやいていた。
劇中では宮崎扮する主人公の愛犬・ハチを演じたこの犬の本名は<ガンモ>。司会からガンモとのエピソードを聞かれた宮崎は「本当に賢い子。あまり困ったりしなかった」と小さな共演者を絶賛。監督曰く「宮崎さん自身も犬を飼っていらっしゃるので、(犬に)すごく慣れていて。しつけも『ただ甘やかすだけじゃないんです』って、ちゃんと叱っていた」。ちなみに宮崎が飼っているのはトイプードルで名前は「秘密です」とのこと。
ハチ役を演じたのは2匹の犬で、静かな場面をガンモが、アクティブな場面をゴローというもう1匹の犬が演じたという。だが桐谷は2匹を間違えてしまったことがあったそうで、「大竹さんに、ちゃんと見ろ、と怒られました」と首をすくめていた。
そんな桐谷ついて「チャラチャラして見えるんですけど、本当に真面目で」と話し始めた大竹。桐谷は大竹扮するオカンの年の離れた婚約者を演じていて、大竹と監督が翌日の撮影の話し合いをしていると、桐谷は自らの出演がなくても同席してくれたという。大竹は「こんなに若いのに本当に優しいな、なんて良い人だろう」と感動したと話すも、続けて「でも、すぐに寝てました」と、桐谷が居眠りしていたことを暴露。追い打ちをかけるように監督も「(打ち合わせしていた)こたつで、仰向けでちょっと半目になって」と、桐谷の失態をニンマリしながら明かしていた。
女3人に男1人ということもあり、その後も女性陣からいじられ続けた桐谷。10月7日から始まる釜山国際映画祭に本作が正式出品され、宮崎、大竹、監督の3人が釜山に招待された話を聞いた桐谷は、「日にちが合えば、ぜひ僕も行きたい!」とうらやましがっていたが、「残念でした(笑)」と宮崎。さらに大竹が、釜山ではみんなでエステに行ったりしたいと言うと、桐谷は「俺もしたい!」となんとか仲間に入れてもらおうと必死だったが、大竹からも拒絶され、悲しげな表情を浮かべるばかりだった。
最後に映画について語った登壇者たち。監督は「家族のことを改めて考えていただけたら」、宮崎は「家族の大切さや、(ずっと家族と)一緒にいられることが当たり前ではないんだと感じていただければ」、大竹は「映画館を出るときに、優しい気持ちになっていただけたら」とそれぞれコメント。
桐谷は、祖母が亡くなった直後に本作への出演依頼を受けたそうで、「縁とか、感じるものがいろいろあった。今、当たり前やと思っているものって、実は当たり前のことじゃないと思います。演じていて、そういったことを深く受け止め感じることができたので、それがみなさんにも伝われば」と、感慨深げに語っていた。
『オカンの嫁入り』は角川シネマ新宿ほかにて公開中。
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