魔性の女と彼女に翻弄される男。完全犯罪を計画した2人の愛の行方を、ムード漂う映像のなかに描いたサスペンス『死刑台のエレベーター』。この映画のプレミア試写会が9月30日にZEPP TOKYOで行われ、主演の吉瀬美智子と阿部寛、緒方明監督、プロデューサーの小椋悟が舞台挨拶に登壇した。
[動画]『死刑台のエレベーター』 プレミア/吉瀬美智子、阿部寛ほか
本作は、ヌーヴェルバーグの巨匠ルイ・マル監督が1957年に製作した同名映画をリメイクしたもの。名女優ジャンヌ・モローが演じた役にキャスティングされた吉瀬は「プレッシャーもありました」と告白。また、「この役は悪女と言われていますが、私はそうは思いません。愛に忠実に、覚悟を決めた女性の潔さ、強さを演じられたのではないかと思っています」と自信ものぞかせた。
一方、吉瀬演じる美女に翻弄される愛人を演じた阿部は、「今までやった役のなかで、ここまで極限状態に追い込まれ、しかも情けない役は初めて。新鮮でした」と明かした。撮影時は舞台の仕事が重なっていたそうで、「9時間近い舞台をやっていたので、(映画の撮影時に)身も心もボロボロで撮影できたことがすごくよかったと思います」とも話していた。
この日はマル監督の息子であるエマニュエル・マルも登壇。リメイク版については「素晴らしい作品。オリジナルに忠実であると同時に、非常にモダンな部分もあり、見終わったときに嬉しく思いました」と気に入ってくれた様子。また、吉瀬と阿部の演技や表現力についても絶賛していた。
舞台挨拶の最後は、マルがプレゼントしたワインが登場。マルは「1957年は、父が映画を製作した年なのですが、今回はパリから57年のシャトーマルゴーを持ってきました」と説明し、そのワインで乾杯することに。吉瀬たちは貴重なワインを手に、映画の成功を願って乾杯を行った。
『死刑台のエレベーター』は10月9日より角川シネマ新宿ほかにて全国公開される。
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