核の脅威を新たな視点でとらえたドキュメンタリー『カウントダウンZERO』の議員試写会が、10月20日に衆議院第1議員会館で開かれ、前原誠司外務大臣と、核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)日本支部会長の河野太郎議員が上映前に挨拶を行った。
[動画]『カウントダウンZERO』議員試写会/前原誠司外務大臣、河野太郎議員ほか
本作は、地球温暖化の危機を追った『不都合な真実』のスタッフが手がけた作品。世界中で作られている核兵器が非常に粗末に扱われ世界を危険にさらしているという事実、いつテロリストの手に渡ってもおかしくない現状を、各国首脳や専門家、元CIA工作員などの証言で明らかにしていく。
9月にニューヨークで行われた核軍縮・不拡散に関する外相会合に出席した前原大臣は、「究極の目的である“核のない世界”を、唯一の被爆国である日本のイニシアティブの下でしっかりやらせていただきたい」と抱負を述べ、「(PNNDの)河野代表を先頭に、長崎、広島の思いを世界に伝えていただくことに、政府としても協力したい」と約束。多忙のため試写を見ることができなかった前原大臣だが、「できれば今日拝見したかったのですが、また改めて見たいと思います」と残念そうに語り、会場を後にした。
一方、河野議員は「日本は唯一の被爆国で、“核の廃絶”など大きな言葉は躍るが、具体的に何をどう進めていくかとなるとなかなか議論が進まない」と歯がゆい現状を訴え、「日本に何ができるのか、究極的な目標に向けて活動していきたい」と抱負を語った。
この日の試写会はPNND総会の直後に開催。河野議員は「(PNNDとしての活動を)活発にしていくぞ、という意思表示になったのでは」と満足げな表情を浮かべた。
また、上映後に映画の感想について聞かれた河野議員は、「背筋が凍るような内容でした。危ないことがこんなにもあったんだと実感した」と問題意識をさらに高めた様子だった。
『カウントダウンZERO』は2011年春にTOHOシネマズ 六本木ヒルズほかにて公開される。
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