彫刻家イサム・ノグチの母であるレオニー・ギルモアの生涯を描いた『レオニー』が11月20日に公開となり、角川シネマ新宿で中村獅童、吉行和子、山野海、松井久子監督が初日舞台挨拶を行った。
中村獅童が『レオニー』上映会で亡き父の思い出を語った
[動画]『レオニー』予告編
最初の挨拶で監督は「レオニーの映画を作りたいと思ったのは2003年の春」と振り返り、「今日までに7年半の道のりがありました。ハードな日々でしたが、こういう形でとりあえずのゴールを迎えられたことを嬉しく思います」と感慨深げに語っていた。
中村が演じたのはイサムの父親で詩人のヨネ・ノグチ。優れた詩才で米英文壇の脚光を浴びる一方、妊娠したレオニーをアメリカに置いて単身で日本に帰国してしまうなど身勝手な部分もある男性だ。中村は、映画鑑賞後の観客たちを見回し「女性の方の、僕に対する視線がキツい気がします」と苦笑い。
司会から出演依頼を受けたときの気持ちについて聞かれると、中村は離婚問題などが報じられている最中にオファーがあったと明かし、「お話しをいただいたときは役者として嬉しかったのですが、家でゆっくり脚本に目を通していくうちに『アレ!?』って思いました(笑)。マスコミのみなさんをお騒がせしていた時期に、こういう素晴らしい役に巡り会え、複雑な心境でした」と素直な思いを語ってくれた。
監督は「脚本を書いているときから、ヨネ役は獅童さんだと思っていました。日本一セクシーな俳優だと思っているので」と起用理由を説明してから、「女性って、どうしようもない男でも恋をすると許しちゃうじゃないですか」とレオニーの心境を語ると、中村は「どうしょうもないです」と苦笑い。複雑な魅力を持つヨネ役について「遠いようで近い過去の日本人を演じるのは、実は一番難しいのですが、その頃の日本人男性の魅力を演じられる役者になりたいと思っているので、とてもいい経験になりました」と話していた。
さらに司会から、芸術にかける情熱や女性へのアプローチなどが自身に重なる役なのではと問われると、中村は「どうしてもそっちなんですね(笑)」と同意したくない様子。だがその直後、「そう言われればそうかもしれません」とうなずき、「好きな仕事をしている以上、一生懸命やっていきたいので、周りが見えなくなることは多々あります。失敗することもあります」と自身のこれまでを振り返っていた。
舞台挨拶の終盤には、オスカー受賞の経歴をもち本作の音楽を担当した作曲家、ヤン・A.P.カチュマレクが、松井監督への花束贈呈のために登場。今回が初来日だというカチュマレクは、松井監督からの熱烈なラブレターを読んでこの仕事を受けたそうで、「監督の手紙は、ヨネの詩よりも美しい手紙でした」と語った。
また映画について吉行は「ここまで踏み込んで女性を描いた映画はそうそうない。見ることで自分のなかの何かが変わってくると思うので、ぜひ何回でも見ていただきたい」とアピール。山野も「人の一番大切な優しさや強さがたくさん詰まった映画だと思います」と話していた。
『レオニー』は角川シネマ新宿ほかにて全国公開中。
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