ジョニー・デップ、「人々が団結する力を信じている」…水俣を世に知らしめた伝説の写真家に思い馳せ
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「人々が団結すれば、リーダーや上流階級の人々を動かすことができる」
ジョニー・デップ製作・主演で日本四大公害の1つ水俣病を世界に知らしめた写真家ウィリアム・ユージン・スミスを描いた『MINAMATA―ミナマタ―』が、9月23日に公開される。このたび、ユージンについて語るジョニーのインタビュー映像が公開された。
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インタビュー映像の中で、ジョニーは本作品のオファーを受ける前からユージンに憧れを抱いていたことを語る。
ジョニーがユージンを初めて知ったのは、20代前半くらいの時。まず写真と出会い、そのあと写真家の名前を調べたのだという。
そして、一歩間違えば命さえ失いかねない戦争写真家であることを知るが、彼を「献身的で情熱的なアーティスト」と讃える。
「自分を犠牲にしてでも真実を追い求めた。真実の瞬間をとらえ、それを永遠に残すためにね」
そして、彼は写真を通して意見を表明し、次の世代に影響を与えたと分析する。
また、スミスの作品については、いちど目にすると頭に焼き付いて離れないと語ると、『入浴する智子と母』を例に挙げ、「あれはまるで(キリストの亡骸を抱く聖母マリアをモチーフとする)ピエタのような正直さと純粋さにあふれている」と評した。
「人々の持つ力を絶対的に信じている」というジョニーは、人々が団結すれば、世のリーダーや上流階級の人々をも動かすことができると主張する。そして、そんなムーブメントを引き起こした人としてユージンを捉え、「反動を恐れず戦い続ける人」の1人であるがゆえに尊敬していると語った。
ロバート・キャパ賞ユージン・スミスのアイリーンと共に戦った晩年を描く
本作品は、熊本県水俣市のチッソ工場の廃水を原因とした日本四大公害病のひとつ水俣病を世界に知らしめた写真家ウィリアム・ユージン・スミス(William Eugene Smith)の実話に基づく映画。
ジョニーは、長年の憧れであるユージンの遺作となった写真集「MINAMATA」を基に、「映画の持つ力をフルに活用して、この歴史は語り継がなければならない」と自ら製作、主演を努めて映画化した。その他の出演は、真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子、ビル・ナイ。監督はアンドリュー・レヴィタス、音楽は坂本龍一。
本作品の舞台は、71年のニューヨーク。あるとき、アイリーンと名乗る女性から、熊本県水俣市にあるチッソ工場が海に流す有害物質によって苦しむ人々を撮影してほしいと頼まれる。水銀に侵され歩くことも話すこともできない子どもたち、激化する抗議運動、それを力で押さえつける工場側──そんな光景に驚きながらもシャッターを切り続けるユージンは、チッソの社長からのネガを大金で買うという申し出を拒否したために危険な反撃にあう。追い詰められたユージンは、水俣病と共に生きる人々にある提案をし、彼自身の人生と世界を変える写真を撮る……。
ユージンは、アイリーンと水俣市に暮らしながら3年間にわたり水俣病の問題を取材し、75年にアイリーンと連名で写真集「MINMATA」をアメリカで出版すると、世界中で大反響を巻き起こす。翌年、ロバート・キャパ賞を受賞した。
『MINAMATA―ミナマタ―』は、9月23日に公開される。
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