死刑が確定した殺人鬼の奇妙な依頼は残酷な真実への扉だった『死刑にいたる病』阿部サダヲ&岡田健史共演
俳優の阿部サダヲと岡田健史が、映画『孤狼の血 LEVEL2』で話題の白石和彌監督の次作『死刑にいたる病』に出演することが分かった。
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鬱屈した日々を送る大学生が死刑確定した殺人鬼の依頼を受けて独自調査
本作は、2012年に学園ホラー「ホーンテッド・キャンパス」で日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞してデビューした櫛木理宇の同名小説(初版は「チェインドッグ」のタイトルで発売され、文庫化に合わせて改題)を原作とするミステリー作品。脚本は、『そこのみにて光り輝く』(14年)や『オーバーフェンス』(16年)などを手がけた脚本家・高田亮。白石監督とは初めてタッグを組む。
物語の始まりは、理想とは程遠いランクの大学に通い、鬱屈した日々を送る雅也の元にある日届いた1通の手紙。それは世間を震撼させた稀代の連続殺人事件の犯人・榛村からのものだった。24件の殺人容疑で逮捕され、そのうちの9件の事件で立件・起訴、死刑判決を受けた榛村は、犯行を行っていた当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよくそこに通っていた。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」。榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始める。そこには想像を超える残酷な事件の真相があった…、というストーリーが展開される。
日本史上類をみない数の若者を殺した連続殺人鬼・榛村を演じるのは、大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』で主人公の田畑政治役を熱演し、白石監督とはブルーリボン賞主演男優賞を受賞した映画『彼女がその名を知らない鳥たち』(17年)以来のタッグとなる阿部。収監されている榛村の元に通い事件の真相に迫る雅也には、ドラマ『中学聖日記』で有村架純の相手役として衝撃のデビューを果たして以来、『MIU404』や『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』、大河ドラマ『青天を衝け』など話題作への出演が続く注目の若手俳優・岡田。
阿部サダヲ「岡田健史くんとのシーンは相当痺れました」
出演にあたって阿部は「俳優をやっていて『1度は手を出してみたい役』を頂けたので楽しんで演じました。白石組、白石監督の想像を超えるアイデア、どう仕上がって来るのか非常に楽しみです。岡田健史くんとのシーンは相当痺れました」と述べている。
岡田は「こんなにも濃密な時間を過ごし、“人”に恵まれ、公開を待っててくださる方々に向けて、伝えたいことが豊富な作品にめぐり逢えたという実感に、自分でも驚いています。きっと、今作品で交じり合えた方々との時間は、いつまでも自分の身体に宿り続けることでしょう。勝手ながら一若者として、この方々の魂を受け継いでいきたいと思いました」とコメント。自身が演じる雅也に関して「どこにでもいる男性です。“どこにでもいそう”、なのです。故に、この日本において誰にでも起こりうる機微を雅也は持っています。作品中に過激な表現も含まれてますが、今作品は雅也と同年代の方々にも是非観て頂きたいです。人は人に怯え、傷つけ、傷つけられて、抱きしめられて、救われてるということ。それはつまり何なんだろうと、思春期に考える時間が欲しかったと自分自身がそう感じるからです。公開をお楽しみに」と熱く語っている。
白石監督は「僕自身が10代20代の頃に持っていた鬱屈と、後ろめたい憧れを抱いてしまう殺人鬼。その両方が見事なコントラストで混在している櫛木先生の原作に心を奪われて映画化をお願いしました。阿部さんと岡田さんの邂逅も運命を感じる大きな事件でした。映画を見た後どんな感情が残るのか、僕もとても楽しみです。完成まであと少し。スクリーンでお会いできる日をお待ち下さい」とメッセージを送っている。
『死刑にいたる病』は2022年より全国公開。
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