1987年2月24日生まれ。東京都出身。16歳の時に「ミスマガジン2003」でグランプリを獲得し芸能界デビュー。翌04年にはグラビアでの活躍が認められ「第42回ゴールデン・アロー賞グラフ賞」を獲得する。04年テレビドラマ「Deep Love〜アユの物語〜」で女優としての活動をスタートさせると、『アインシュタインガール』(05年)、『女優』(12年)などを主演を務めるなど着実にキャリアアップ。その他、舞台やバラエティ番組などにも出演し、マルチな才能を発揮している。
映像化不可能と言われていた姫野カオルコの同名小説を『惑星のかけら』(11年)の吉田良子監督で実写化した映画『受難』。本作で、修道院育ちの汚れなき女性・フランチェス子を演じたのが、女優・岩佐真悠子だ。
フルヌードで全力疾走したり「オ××コ」などの過激発言を連発する奇想天外なキャラクターを演じきった岩佐に撮影時のエピソードや、恋愛観などを語ってもらった。
岩佐:脚本を読んだ時の第一印象は「なんじゃそれ」って感じでした(笑)。どうやって映像化するんだろうとか、疑問でいっぱいでした。最初にお話をいただいたときは悩みましたね。でもとりあえず監督に会ってみようってことになったのですが、実際この役をお受けするまでには3回ぐらい吉田監督と話をしました。そのときに監督の人柄に触れ、とても素敵な方だったので「一緒にやってみようかな」って思ったんです。
岩佐:もちろんありました。フランチェス子という役柄と自分に共通点が見つからないぐらい全く別物だったので、うまく演じられるんだろうかというのが常にありましたね。
岩佐:挙げればきりがないのですが……。フランチェス子は、自分のことより人のことを心配する考え方なのですが、私はまずは自分のことをしっかりしてから……というタイプなんですね。男性と付き合うということも、フランチェス子は「付き合うとは何ぞや? セックスとは何ぞや?」って考えてしまうタイプですが、私はそんなことを考えるまでもなく、恋愛やセックスは当たり前にあるものだと思っていたので、そういう部分も違うなって感じていました。
また劇中で、フランチェス子は人面瘡に罵倒されても、そのまま受け入れてしまう子でしたが、私は何か言われたら、そうだなと思ったとしても、どうしてそうなるのかを討論したくなってしまう。色々な部分で正反対でしたね(笑)。
岩佐:こういう子なんだろうなって、フワッとした理解はできましたが、気持ちが分かったかと言えば分らないですね(笑)。フランチェス子というキャラクターを別物として演じました。愛おしい可愛い不器用な子なんだなって俯瞰で見て演じたという感じでした。
岩佐:濡れ場のシーンで裸になることは自然なことなので、抵抗はあまりありませんでしたが、全裸で外を走るシーンは不自然なことなので、勇気はいりました。あの撮影のとき、すごく寒くて、しかもカメラのスピードが速かったので、筋肉が悲鳴を上げるぐらい走りましたね(笑)。
岩佐:そうですね。ヌードになるのはもちろんですが、それ以外でも男性では分からない、女性同士だからこそという部分もざっくばらんに話せました。また性がテーマの作品ですが、女性目線だったので卑猥にはなっていないと思うんです。原作の姫野先生も女性ですし、女性目線で綴ったものを、女性の目線で見られたのは良かったと思います。男性監督だったらこの作品に出演していなかったもしれません。
岩佐:私は「付き合う」ということをそんなに難しく考えないタイプだと思います。「大切な人と気持ちが通じ合って一緒にいる」という単純なことなんじゃないですかね。まあ結婚になってくると、そこに理由が必要だとは思うのですが……。
岩佐:私は何が何でも追い出しますね(笑)。ただ「どうせ僕なんて……」って愚痴ばっかり言っている人面瘡よりはいいかも。毒舌を吐きまくるんなら、こっちも言い返せるし、口げんかなら負けない自信があるので(笑)。逆に罵倒して追い出しちゃうかもしれませんね。
岩佐:色々と卑猥なシーンがあったのですが、演じているときはあまりそういう意識はなかったんです。でも第三者目線で見ると「これって卑猥だったんだ」っていうことが多かったかもしれませんね。パッと見るとフランチェス子の境遇ってかわいそうって思うのかもしれませんが、その部分が強調されると暗くて押し付けがましい映画になるので、コミカルに見えるのはいいことだと思います。それによって、フランチェス子の切なさが際立つという効果もありますしね。
岩佐:楽しかったですね。非日常が楽しめるからこそ、この仕事をしているわけだし。子どもの頃ってダメって言われることをやってしまう楽しさってあったじゃないですか。そんな感じでした(笑)。
岩佐:びっくりするぐらい自分が出ずっぱりなので、あまり客観的に見ることができなかったんですね。だから人からどんな評価をされるんだろうっていうのは不安でもありますが、楽しみです。この作品は普通の人なら当たり前だと思われる部分が欠落している主人公が、それを手に入れていく姿を通じて「愛とは何ぞや?」「セックスとは何ぞや?」ということを伝えていく映画です。ぜひ劇場でご覧になっていただきたいです。
(text&photo磯部正和)
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