『孫文の義士団』の公開記念イベントが4月14日にシネマート六本木で行われ、ロックンローラーの内田裕也が登場。映画の見どころなどを語った。
・[動画]『孫文の義士団』公開記念トークショー
・『孫文の義士団』作品紹介
本作は、清朝末期の香港を舞台に、革命家・孫文を暗殺計画から守るために戦った8人の名も無き男たちの姿を描いた中国発のアクション娯楽作。内田も、日本という国を守るため様々な活動をしていることから、今回の起用となったという。
ジョン・レノンの「POWER TO THE PEOPLE」が流れるなか登場した内田は、「10年くらい前から韓国と中国(の映画)は世界を席巻するだろうと言ってきた」と、そのパワーを高く評価。本作についても「俳優に嘘っぽい人がいなかったのが良かった」と話していた。
東日本大震災の支援で多くの芸能人がチャリティ活動を行っているが、内田もその1人。口癖の“ロックンロール”にかけて“石巻”に行き、焼きたてのピザをはじめとした食料品を配ったりもしている。そんな内田に、映画でも描かれている“義の心”について聞くと、「僕は崇高な心ではなく自堕落な心を持ったロックンローラー。でも、10%の正義感を持つことが大事だと思っている」とコメントしていた。
その後の囲み取材では、実際に目にした被災地の様子について聞かれた内田。被害の大きさを口にしてから「もっとすごいのが核の問題」と福島での原発事故に言及。「レベル7の事故が起きるとは夢にも思わなかった」と驚きを語ってから、「(事故は)人災だと思います。(関係者は)震度も津波も想定外だと言っていますが、(事故が起こらないよう)もっと安全性を確認すべきだった」と話した。
東電の責任については「電気は人間の生活を豊かにしてくれるけど、危険も伴うという意識が希薄だったのでは」とコメント。「もっと政治家のチェック機能があってもよかった」と残念がっていた。
また、危機感のない政治家についても厳しく言及。官房副長官が記者会見を行っている後ろで首をグルグル回して凝りをほぐしていた政治家がいたと憤り、「体調が悪いんだったら、寝てりゃあいいんだ」と吠えてから、次の選挙では1票を投じるときにもっと真剣に考え、流行に流されないようにしたいと話していた。
内田は義援金として、“ロックンロール”にかけて6万9000円を、その後は毎日6900円ずつ募金しているが「孫正義の100億円とか、イチローもダルビッシュもすごい金出して、俺が6万9000円なんで、だいぶ差がついている」と苦笑い。一方で、被災地の復興にはかなり長い時間が必要だとも語り、「長く続けたいと思っています」と、今後も6900円の募金を続けていくとしていた。
政治への怒りを帯びた内田のトークは止まるところを知らず、スタッフからの終了の合図も一蹴して、「最後に言いたい」と、自粛ムードについて話し始めた。「自粛自粛で、このままだと日本経済が停滞してアウトになりますよね」と力説。もし自分が日本のトップだったら、「(震災後の)最初の1週間だけは日本中で喪に服しその後は普通の生活に戻す」と話し、「政治家のみなさん、ちょっとセンスが良くないよね」と苦言を呈していた。
内田は4月16日にも横浜中華街の馬祖廟で募金活動を行うという(13時〜)。また、『孫文の義士団』も4月16日よりシネマスクエアとうきゅう他にて全国順次公開される。
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