地味な女子高生が、アバターに支配された学園という非現実的なシチュエーションのなかで学園の女王となり暴走していく様子を描いた山田悠介の同名小説を映画化した『アバター』。この作品が4月30日に公開となり、シアターN渋谷で行われた舞台挨拶に、キャストの橋本愛、坂田梨香子、水沢奈子、指出瑞貴、大谷澪、増山加弥乃、清水富美加と、和田篤司監督が登壇した。
・[動画]『アバター』初日舞台挨拶/橋本愛、坂田梨香子ほか
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御殿場(静岡県)の廃校で行われた本作の撮影。一番印象に残っていることを聞かれた清水は夜の集会シーンを挙げると「すっごい寒くて、でも私は頑張りを見せようと思って、みんながガウンや上着を着ているなか、何も羽織らずに、全然御殿場なんですけど、『ここはハワイ』と言ったりして気合いでやってました」と話し笑いを誘う。
大谷も「廃校を使わせてもらったのでエアコンとかがなかった。すごく寒いので、みなさんが気を使って下さり、昔ながらのストーブを持って来てくれたが、点けて15分も経つと煙が出てくる。危ないってことでストーブを消して窓を開けるので、結局寒かった」と“楽しい”思い出を振り返っていた。
間近に見える富士山に癒されたと話すのは水沢。「ブログにも、そんなに好きだったっけって思うくらい富士山を載せた。映画の撮影自体が(その内容から)暗い気持ちになりがちだったので、すごく富士山に勇気づけられた」とコメント。だが、これに橋本が「(富士山を見たが)そこまで感動しなかった」と打ち明けると、場内は爆笑。隣の水沢から軽くこづかれた橋本は「ごめんね」と謝っていた。
また坂田は、自身がリンチを受けるシーンが寒かったと告白。「みんなにボコボコにされるんですけど、体育館の床に寝そべって蹴られているので本当に体が冷えちゃって。演じているときは集中していたが、終わってからすごく寒さを感じました」と話していた。
一方、和田監督は、『リアル鬼ごっこ』などで知られる山田悠介の原作を映画化する際に意識したことを聞かれ、「中高生からの絶大な支持があって、オーディションのときにも、みんな読んだことがあると言っていた。だから良い意味で中高生のトラウマになるような恐い話を作ろうと思ったが、今日会場に着て、ターゲットが1人もいないことに驚愕。自分の目を疑いました」と話し、ターゲットよりかなり年上の男性たちで埋まった客席を沸かせいてた。
それを受け、橋本も最後の挨拶で「ターゲットが1人もいないということなんですけど」と前置きをし観客を笑わせてから、「非現実的な設定ですけど、どこか現実的で有り得る話だという恐怖を感じていただけたらと思った。ターゲットが1人もいないという寂しいことになってしまいましたが、楽しんでいただけたら」と話していた。
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