沖縄を舞台に夢を追いかける若者たちを応援し続けた1人の男の姿を描いた『天国からのエール』。この映画の完成披露試写会が7月6日に有楽町朝日ホールで行われ、キャストの阿部寛、ミムラ、桜庭ななみ、矢野聖人、森崎ウィン、野村周平と熊澤誓人監督が舞台挨拶に登壇した。
・[動画]『天国からのエール』舞台挨拶/阿部寛、桜庭ななみ ほか
・『天国からのエール』完成披露舞台挨拶、その他の写真
本作は、音楽に打ち込む若者たちのために無料の音楽スタジオ「あじさい音楽村」を開設し、彼らを支え続けながらも病に倒れてしまった仲宗根陽(ひかる)の実話を元にした作品。沖縄で弁当屋を営んでいた主人公の仲宗根を演じた阿部は「全力で生き抜いた人なので、どう演じたらいいのかプレッシャーを感じていたが、沖縄で撮影し、彼の身近にいた人々と交流することで役を理解できました」と役作りについて語った。
その妻を演じたミムラは、「阿部さんとは初共演だったのですが、存在感・密度がすごい人だと思っていたので、阿部さんの力をお借りして役を理解しようと思った」と語り、阿部の役作りに合わせて自らの役を作っていったと明かしていた。
あじさい音楽村で練習を重ねるバンドメンバーを演じたのは桜庭、矢野、森崎、野村の若手4人。劇中で歌とギターを披露している桜庭は「ギターを触ったことがなかったので頑張りました」とコメント。練習が「楽しかった」と話す桜庭に、司会が大変ではなかったのかと尋ねると、「手のマメがカチカチになるのを楽しみに頑張りました」と苦労さえも楽しんだ様子だった。
一方、矢野、森崎、野村の男3人は撮影中ずっと同じ部屋で過ごしたそうで、矢野は「年は少しずつ違うけど本当の友だちのようで、男3人で焼き肉を食べに行ったりした」と振り返った。すると野村が「男3人で水族館に行ったけど、あれはツラかった」と男だけのオフタイムに苦笑いしていた。
その後、主題歌を担当している3人組ガールズバンド、ステレオポニーも登場。あじさい音楽村から旅立った彼女たちは「(映画で)阿部さんを見て、久々にニイニイ(仲宗根さん)に会えた気がして涙が出た。ニイニイに伝えたかった『ありがとう』をこの歌に込めました」と話していた。
最後の挨拶で監督は「どんなに強い人でも、どんなに弱い人でも、必ず誰かの支えになっているし、誰かに支えられているということをテーマにした作品」と、本作に込めた思いをアピールしていた。
『天国からのエール』は10月1日より新宿バルト9ほかにて全国公開となる。
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