さだまさしの小説を映画化した感動作『アントキノイノチ』。現在開催中の第24回東京国際映画祭の特別招待作品でもあるこの映画のトークイベントが10月24日に東京ミッドタウンで行われ、キャストの岡田将生、榮倉奈々、原田泰造と瀬々敬久監督が登壇した。
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心に傷を持つ2人の若者が遺品整理業という仕事を通じて再生していく様子を描いた本作。映画の冒頭で、全裸の岡田が屋根の上にいるシーンが登場するが、撮影時の様子について聞かれた岡田は「実際に裸で屋根に上がって撮影したのですが、普通の住宅街だったので、歩いていた方々が見たことのない表情をしてました」と話すと客席からは笑い声が。
そんな岡田の全裸について「すごくきれいなお尻でしたよ」と褒める原田。瀬々監督も「すごくチャーミングなぷりっとしたお尻なのでみなさん、お楽しみに」とニンマリ。岡田は「きれいじゃないですよ! やめてください、汚いです」と照れていた。
また、印象深いシーンについて聞かれた榮倉は、美しい景色のなかでのセリフのないシーンを挙げ、「(映画が出品され、榮倉自身も参加した)モントリオール映画祭でも『セリフがなくても2人(岡田・榮倉)の心が通じ合っているように見えたのがすごく良かった』と声をかけてくれた方もいて嬉しかったです」と話していた。
今回、役作りのために遺品整理業の仕事を体験した3人のキャスト。原田は「僕が行った現場は、死後2ヵ月経ってから発見された方のご自宅で、最初は面食らってしまいました」と正直な胸の内を告白。「でも、しばらく作業をさせていただいて、『俺、この仕事できるな』と思いました。次第に、天国へのお引っ越しを手伝っているという感覚になり、すごい仕事だと思いました。撮影でもそういう気持ちを意識して演じました」と真摯に語った。
映画に込めた思いについては「1人の命はそこで終わってしまったけど、残された命にみなさんの思いは伝わっていくんだということを描いたつもり」と瀬々監督。「日本は今も大変な時期ですが、この時代に『これからも生きるんだ』という未来への希望を託しました」と語っていた。
『アントキノイノチ』は11月19日より全国公開される。
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