人気ドラマシリーズ『新参者』を映画化したミステリー『麒麟の翼』。この映画の製作報告会見が10月28日にグランドハイアット東京で行われ、阿部寛、新垣結衣、溝端淳平、田中麗奈、松坂桃李、三浦貴大、菅田将暉と土井裕泰監督が出席した。
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本作は、東野圭吾原作のベストセラーシリーズを映画化したもので、東京・日本橋署に勤務する刑事・加賀恭一郎が様々な事件を解き明かしていく。ドラマに引き続き、阿部が主演、その相棒的存在の刑事を溝端が演じ迷コンビぶりを披露している。謎解きと人間ドラマの両方が堪能できる内容で、試写を見て号泣する人も多く、手応えについて聞かれた土井監督は「どれだけ深く人の心に訴えかけられるかを考えながら作っていたので、それが伝わったのならよかった」と感想を述べた。
今回、初参加の新垣は本シリーズの大ファンということで「とにかく嬉しい。殺人事件の容疑者の恋人というデリケートな役で、気持ちが入り組んでいて難しかったけれど、(撮影では)充実した時間を過ごせた」と語った。
阿部とはドラマ『ドラゴン桜』以来6年ぶりの再共演となるが、新垣が「覚えていてくださったことが嬉しい」と言うと、記者席から笑みが。阿部も笑いながら「覚えてますよ」と応えていた。
温かな笑いがさざめくなか新垣は「当時は1対1で絡むようなシーンがなかったので、覚えているかなと不安だった」と照れ笑い。共演できた喜びを語ると、阿部は「すっかり成長して……親のような気持ち」と笑顔を浮かべてから、「難しい役どころだと思うのですが、いい緊張感をもって繊細に演じていた」と「教え子」の成長に目を細めていた。
一方、阿部からいろいろなことを学んだという溝端は「(ドラマから)長い時間を共に過ごさせていただいたので、阿部さんが考えていることが背中で分かるようになった」と嬉しそうに報告。司会は「今日の阿部さんは?」と聞くと、「『俺は今、嬉しいぞ、幸せだぞ』と背中で言ってくれています」と回答。さらに「(役への)アプローチの仕方なども、背中を見て勉強しろと言ってくださっている気がして」と話してから賞賛モードに入ろうとする溝端に、阿部は「痒いからやめてください」と照れ臭そうにひと言。溝端は「この辺でやめておきます」と苦笑いしていた。
作品の魅力については「謎解きの爽快感があると同時に、関係者1人ひとりのドラマに心が温かくなる。台本を読んでいて泣けてきました」と新垣。土井監督は「準備中に東日本大震災が起こったこともあり、家族など身近な人との付き合い方や関係にフォーカスしました。いろいろな世代の方が、それぞれの立場で楽しめるので、たくさんの方々に見ていただければ」とアピールしていた。
『麒麟の翼』は2012年1月28日より全国公開される。
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