原作と映像化された作品を、重箱の隅をつつくように細か〜く比較する【元ネタ比較】。今回はTV放映中のアニメ『ひとりじめマイヒーロー』を取り上げます。
【元ネタ比較】『ひとりじめマイヒーロー』前編
人気の秘訣は、俺様攻め×ヤンキー受け!?
BLが市民権を得てきた昨今、地上波でアニメ化されることも珍しいことではなく、今クールではありいめめこ原作のBL漫画「ひとりじめマイヒーロー」がアニメシリーズ化されて放送中だ。
先月、福山雅治が自身のラジオ番組で、リスナーからの投稿をきっかけにBLに興味を示してやたらと前のめりなトークを展開し、相手が菅田将暉という設定でオリジナルストーリーの妄想まで語って世間をざわつかせた。その際に、番組のツイッターにBLを勉強中とアップされた写真に写っていた、山積みにされたBL漫画のトップにあったのがコレ、「ひとりじめマイヒーロー」だ。
同原作の「ひとりじめボーイフレンド」に登場したサブキャラクターを主人公に描いたスピンオフで、現在6巻まで発売されるほど人気を博しており、BL漫画誌「gateau」で連載されている。
物語の主人公・勢多川正広は金髪にピアスの風貌で、いかつい不良どものパシリにされているヘタレヤンキー。ネグレクトの家庭は殺伐としていて、たとえパシリであっても不良グループを自分の居場所としている、自分に自信のないピュアな男の子だ。TVの中のヒーローなんて現実にはいないと諦めているる正広の前に、不良どもをバッタバッタとなぎ倒す武闘派の不良教師・大柴康介が現れる。甲斐甲斐しく食事を作るなどして康介の舎弟となった正広は康介に憧れを抱くが、康介に「『ヤられたい』って顔してる」と劣情を指摘されて動揺する。ぐるぐると悩む正広だったが、しだいに自分の気持ちを自覚し始めていく…。
人気の秘訣は近頃のBLで需要の高い“ヤンキー受け(BLにおける女役)”だからか、それとも王道の“年上俺様攻め”だからか。はたまた、甲斐甲斐しく料理を作る正広が、BLに限らず2次創作などでも女子に人気の、家事能力が高くて世話焼きの“オカン”属性の男子だからか。
(中編「康介と正広のラブストーリーはどのように盛り上がっていく〜」に続く)
『ひとりじめマイヒーロー』は7月よりAT-X、TOKYO MX、BS日テレにて放送中、dアニメストア、dTV、J:comオンデマンド、GYAOなどでも配信中。
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