茶聖・千利休の研ぎ澄まされた美意識は、若き日の情熱的な恋に起因しているのではないか。現在、ヒット中の『利休にたずねよ』は、直木賞作家・山本兼一が大胆な仮説をもとに描いた小説を映画化した重厚な作品だ。
市川海老蔵が主人公・利休を、故・市川團十郎が茶の師匠・武野紹鴎(たけの・じょうおう)を演じた最初で最後の親子共演も話題で、その他、中谷美紀、伊勢谷友介、大森南朋ら実力派スターが脇を固めている。
そんななかで石田三成を演じているのが福士誠治。天下に名を馳せていく利休を危険視する役どころで、これまでとは違う三成像が楽しめる。
現在、ムビコレではそんな福士のインタビューを掲載中だ。「普段のイメージとは違う三成を出さなければいけないと思った」と語る福士は、本作の三成について、「利休と秀吉の前ではどうしても器の違いが出てしまう」と、その“小者っぷり”について言及していて、興味をそそられる。
海老蔵の利休をはじめ、織田信長(伊勢谷友介)、豊臣秀吉(大森南朋)らが迫力の熱演を繰り広げるなか、第三者的な観点で作品を語る福士の言葉は、作品においても歴史においても意外な発見を与えてくれるはずだ。
『利休にたずねよ』は丸の内TOEIほかにて公開中。
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