河瀬直美監督「奄美大島は自分のルーツ、胸がいっぱい」と万感の思いを胸に舞台挨拶

左から河瀬直美監督、村上虹郎、吉永淳
左から河瀬直美監督、村上虹郎、吉永淳
左から河瀬直美監督、村上虹郎、吉永淳
『2つ目の窓』メイキング写真
(C) 2014“FUTATSUME NO MADO”JFP, CDC, ARTE FC, LM.

第67回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品された河瀬直美監督の最新作『2つ目の窓』が、全国公開より一足先にロケ地である奄美大島で先行上映され、7月21日に河瀬監督と主演の村上虹郎、吉永淳らが舞台挨拶を行った。

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河瀬監督は「この場に立てて胸がいっぱいです。10年ほど前に奄美大島にルーツがあると知り、その後初めてこの島に来ました。自分は両親を知らずに育ってきて『なんで自分は生まれて来たんだろう』と思って生きてきたのですが、この島のみなさんが『お帰り』と言ってくれて、そこからすべてが始まりました」と涙ながらに挨拶。「そして今、世界の人たちにこの映画を通して奄美の文化や人のぬくもりを伝えることが、自分の役割だったような気もしています。本当に嬉しいです」と語った。

吉永も「奄美のみなさん、ただいま!」と涙を浮かべて挨拶。「ここで過ごした1ヵ月半は私にとって本当に宝物です。映画のなかですごく助けていただいたみなさんの顔を見ながら、今この舞台で『2つ目の窓』の感動を一緒に味あわせていただけて、本当に感動しています」と感謝の気持ちを表した。

村上は「撮影の1ヵ月前からこの島で暮らして、毎日、島のみなさんと言葉を交わし、行事にもたくさん参加させてもらって、島の人に少しでもなれるよう努力しました。なかでも、相撲大会に突如監督に出させられた思い出は、惨敗したんですけど、すごく楽しかったです」と話していた。

また、途中で思いが溢れ、涙でうまく話せなくなってしまった吉永に対し、河瀬監督が「うまく話せないなら、歌ったら?」と無茶ぶりする場面も。だが吉永は、このリクエストに応えて、撮影中に連日時間を惜しんで練習していた、劇中で披露している島唄を熱唱。これに観客も反応し、会場と一体となっての大合唱となった。

『2つ目の窓』は7月26日より全国公開となる。

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