【今週公開の特選5本】熱いバカの夢に涙するか、密室サスペンスにハラハラするか
今週は、スーツアクター経験者の唐沢寿明が「自分自身を演じているよう」と語った『イン・ザ・ヒーロー』が公開。『フライト・ゲーム』の緊張感、『イヴ・サンローラン』の映像美と人間ドラマにも注目です。
『イン・ザ・ヒーロー』9月6日公開
〈金勘定より夢が大事!というあなたに〉
夢をあきらめずに奮闘するスーツアクターの生き様を描く。出身者である唐沢寿明が原点回帰、体を絞って激しいアクションをこなし、この道一筋25年の主人公を熱演。クライマックスの忍者100人斬りの殺陣シーンにはクギづけだ。福士蒼汰も自身とリンクする新人俳優役を感情豊かに演じ、師弟愛や家族愛が心に響く感動作。特撮や映画製作の舞台裏を見られる楽しみもあり。
『フライト・ゲーム』9月6日公開
〈密室サスペンス・ファンに〉
『アンノウン』のリーアム・ニーソン主演、ジャウマ・コレット=セラ監督のサスペンス・アクション。飛行中の旅客機内で、航空保安官に殺人脅迫メールが送信。容疑者は乗客全員、航空保安官自身にも疑惑がかかる。密室内で連続殺人を実行する姿なき犯人との頭脳戦は、最後まで予測不可能だ。
『イヴ・サンローラン』9月6日公開
〈天才の苦悩をかいま見たい人に〉
伝説のファッションデザイナー、イヴ・サンローランの輝くキャリアと、表現者としての重圧、人生の孤独の影を描く伝記ドラマ。彼の生涯の恋人だったピエール・ベルジェの全面協力で使用できた本物の衣装のゴージャスさ。主演の、イケメンすぎるピエール・ニネの迫真の演技にもうっとり。
『フルスロットル』9月6日公開
〈迫力の生身アクションを堪能したい人に〉
故ポール・ウォーカー最後の主演作にして、製作のリュック・ベッソンが自らのプロデュース作品『アルティメット』をリメイクしたアクション映画。デトロイトを舞台に、ウォーカーが仕掛けられた核爆弾から市民を守るために活躍する刑事を熱演。パルクール(フランス発祥の心身鍛錬法)の第一人者ダヴィッド・ベルと共に体を張った生身のアクションで魅せる。
『アイ・フランケンシュタイン』9月6日公開
〈ダークヒーローに燃える人に〉
現代に生き延びていた人造人間フランケンシュタインが、世界の滅亡を目論む悪魔とそれを阻止する天使の全面戦争に巻き込まれ、孤独な戦いに身を投じる姿を描く。アーロン・エッカート演じる斬新なフランケンのビジュアルと、スピード感に満ちたアクションに注目だ。
(文:丸山けいこ/映画ライター)
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