クリスマスには家族揃って猟奇映画を!? 本郷奏多が『GOTH』舞台挨拶に登壇

人気作家・乙一の出世作『GOTH(ゴス)』。映画化が熱望されながらも、残酷すぎる内容などから映像化不可能とされてきたこのベストセラー小説が、本郷奏多主演でついに映画化。1日夜に、映画の完成を記念した舞台挨拶が行われ、本郷をはじめ、共演した高梨臨、高橋玄監督、大橋孝史プロデューサーが登壇し、映画の見どころなどを語った。

阿部寛と共演した『青い鳥』(公開中)、娯楽大作『K-20 怪人二十面相』(12月20日公開)など出演作公開が相次ぐ期待の若手・本郷。本作で主演をつとめた彼は「去年の夏に撮って、やっとみなさんに見てもらえるのでとても嬉しい」と完成の喜びを語った。人間の暗黒面を描いた衝撃作に主演したことについては「人を殺したこともないし、ゴス(※ゴシックの略で人間の暗部に惹かれる人々)の世界もあまりよく分からないから、難しいのではないかとプレッシャーもありました」と本音をポロリ。「でも、監督に薦められた映画を見たり、死体の載っている本を読んだりして理解を深めました」と話していた。

この『GOTH』で大抜擢され、映画初出演にして初ヒロイン役という重責をつとめた高梨は、「演技も初めてで分からないことだらけでした。(猟奇的な嗜好をもつ)ヒロインに共感できる部分はないのですが(笑)、理解はできました」と、複雑な役の難しさについて語っていた。

共演した印象については、「僕はすごく人見知りなのですが、高梨さんが仲良くしてくれたので、仲良く楽しく撮影できました」と本郷。高梨は「最初はクールなイメージがあったのですが、分からないことをさりげなく教えてくれて、優しい方なんだな、と(笑)」と、映画のテーマとは違い、和気あいあいとした撮影だったことをうかがわせていた。

ブラット・ピット主演の『セブン』でも用いられた“銀残し”という手法を使った、重く暗い耽美な映像が印象的。監督は、「青春映画のつもりで撮りました。青春映画は、普段はあざやかな色で撮るのですが、青春の暗黒面を撮るということで、少年少女の繊細な部分をキレイに出せたらと思って銀残しを使いました。『セブン』を目指したわけではないんですけど(笑)。この映画は、本郷君、高梨さんという美男美女の2人がいなければ完成しなかった作品。クリスマスにはぜひ家族で見に来てください!」とアピールしていた。

一方、本郷は、「映像が本当にキレイ。明日から頑張ろう!と思うような映画ではないのですが(笑)、美術品を見るような感じで見てもらえれば」と話していた。

(写真:舞台挨拶に登壇した本郷奏多[右]と高梨臨[左])

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