昨年初夏に撮影された、加護亜依の芸能界復帰第1作目となる映画『カンフーシェフ』が4月25日より公開となり、渋谷のシアター・イメージフォーラムで初日舞台挨拶が行われた。
料理と武術の達人が仇敵との料理対決に挑むというストーリーで、主演は、かつて『燃えよデブゴン』(78)などで大人気を博した巨漢のカンフー・スター、サモ・ハン・キンポー。加護は主人公の仲間を演じ、見事なカンフー・アクションを披露している。台湾の人気グループF4のヴァネス・ウーなども出演した国際色豊かな作品で、加護は、復帰後いきなりの世界デビューとなったわけだ。すでにシンガポールなどで公開されており、マレーシアでは10万人以上を動員するヒットとなっている。
撮影時の気持ちについて加護は、「次につながるチャンスだと思って気合いが入った」とコメント。初のアクション映画だが、「初日からアクションシーンの撮影があって、『えっ? コレをやるの!?』って感じでしたが、あのときは何でもトライしようという気持ちだったので、楽しんで演じました」。言葉の壁もあったそうで、「最初は、撮影中もその他でも、みんなの中に入っていけないのがくやしかった」という。だがそのうち、「日本語でむりやり(みんなの輪に)入っていってました(笑)。日本語で『分かる? 分かる?』って!」と嬉しそうに語った。それらの経験は人間的成長にもつながったようで、「(復帰第1作が)日本ではなく香港での撮影だったことは、今の自分の自信につながりました」と感慨深げだった。
ヴァネス・ウーとの胸キュンシーンもあるが、撮影現場でも仲良く交流できたという。「彼は日本が大好きで、日本語を一生懸命練習していました」と加護。「体の筋肉がすごくて! 撮影中はブロッコリーと玉子の白身しか食べない、とてもストイックな方でした」とのこと。加護は自制心に感心し刺激を受けながらも、「私は、大好きなチョコなんかを食べていて」と、真似したりはしなかったらしい。
サモ・ハン・キンポーとヴァネスと、恋人にするならどちらがいいかという質問には、ヴァネスのイケメンぶりには心動かされると言いながらも、「私にはストイックすぎるので、サモ・ハンさん」と回答。サモ・ハンは現場にいろいろと美味しい差し入れをしてくれたそうで、食べ盛りの加護としては、ストイックな魅力よりも食欲が優先したのかも。
以前、喫煙問題で芸能活動を休止することになった加護だが、撮影中、サモ・ハンからタバコをすすめられたことがあったとか。「タバコではなくて葉巻だったんですけど。断れなくて吸ったのですが、吸い方が分からなくて……」とのこと。とても苦かったようで、葉巻を愛用するようになることは絶対ないと断言していた。
「これからは女優にこだわらず、何でも表現していける人になりたい」と話す加護。6月には4年ぶりのシングルをリリース予定だが、久々のレコーディングではかなり苦戦したようだ。「苦戦して、こんなに歌えなかったんだ、と(笑)。マスタリングしたものを聞いたときは、感動して涙が出ました」と告白。芸能レポーターから「タバコで喉をやられたのでは?」という意地悪な質問も出たが、「タバコは最近吸ってないので、喉はやられてないです」と笑顔で答えていた。
『カンフーシェフ』は今後、香港や台湾での公開を控えており、中国の公開も予定されているという。世界デビューした加護が、これをきっかけにアジア・スターへと成長できるか、期待が高まる。
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