『天使と悪魔』で来日のトム・ハンクス。続編への意欲も満々!
世界興収7億5000万ドルを記録した大ヒット作『ダ・ヴィンチ・コード』。その第2弾となる『天使と悪魔』が、5月15日より全世界同時公開される。前作に引き続きロン・ハワードが監督、トム・ハンクスが主人公のハーバード大学教授ロバート・ラングドンを演じるが、公開に先駆けてスタッフ・キャストが来日し、5月7日、東京・有楽町の帝国ホテルで記者会見を行った。
前回の物語の発端となったのはパリのルーブル美術館で起きた殺人事件だが、今回は、新しいローマ教皇を選ぶ選挙“コンクラーベ”が行われているローマ、ヴァチカンを舞台に物語が進行する。ラングドン教授が追うのは、誘拐された4人の教皇候補と、強大な破壊力を持つ“反物質”の行方。そこに、ガリレオ・ガリレイにまつわる秘密結社イルミナティの謎が絡み合い、予想もできない結末へとつながっていく。
前作同様ダン・ブラウンの同名ベストセラーを映画化した作品だが、実は小説はでは『天使と悪魔』のほうが第1作となっている。映画版は本と逆の順番で描かれているが、2作の違いについて監督は、「1作目では、ラングドンがサスペンスに放り込まれるという設定。今回はさらにアクション度が増し、さらにバイオレントな展開を見せます。ラングドンは、2つの作品を通して成長していくので、映画としてはこの順番で製作したことは正しいことだったと思っています」と語る。トムも、「ラングドンは根本から変わったわけではなく、前作であれだけの経験をしたわけなので、それを生かして事件に挑んでいきます。学問の人であるラングドンが犯罪に巻き込まれ、さらにはコンクラーベにまで関わっていくのです」と解説。彼はこのキャラクターに大いに愛着を感じているらしく「ラングドンは、シャーロック・ホームズや、もっと知的でムチを持たないインディ・ジョーンズのようなヒーローの要素を持っていると思います。私はこのシリーズを5本でも6本でも撮りたいけれど、続編についてはダン・ブラウンとロン・ハワード監督次第ですから(笑)」と、今後を期待させる発言も飛び出した。
ラングドンと共に事件に挑むヒロインを演じたのはイスラエルのトップ女優アイェレット・ゾラー。ロン・ハワード、トム・ハンクスという当代きってのヒットメーカーと仕事をした感想については、「とにかくファンタスティックの一言に尽きます」と目を輝かせ、「とにかく楽しい時間を過ごしました。彼らとの仕事を夢見てはいたけれど、実現するとは思わなかった。二度とこんな体験はできないかもしれませんが、二度目があるように祈っています」と興奮気味に話していた。
前作同様、カトリックの総本山ローマ教皇庁の怒りを買い、ヴァチカンはもとよりローマ市内にある教会の撮影許可も得ることができなかったという。ゆえに、ゲリラ撮影を敢行することになったが、監督は、「撮影に関しては、ヴァチカンの協力が得られないことは最初から分かっていました。ゲリラ撮影に関しては、法律を破ったわけでもないけれど、許可をもらったワケでもありません」とニンマリ。プロデューサーのブライアン・グレイザーは「物議を醸(かも)すということについては、『ダ・ヴィンチ・コード』のこともあるので、ヴァチカンとしては、『いや〜困った。あいつらがまた戻ってきた』という感覚だったのではないでしょうか」と、ヴァチカン側の思いを推測していた。
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