領民からは「でくのぼう」と揶揄されながらも、わずか500人という小勢で、石田三成率いる2万の大軍と戦った忍城(おしじょう)城代の“のぼう様”こと成田長親と、彼と共に戦う戦国武士たちの姿を描いた『のぼうの城』。11月2日に封切りとなったこの映画の公開記念舞台挨拶が11月3日にTOHOシネマズスカラ座で行われた。
登壇したのは、野村萬斎、榮倉奈々、成宮寛貴、上地雄輔、山田孝之、平岳大、佐藤浩市といったキャスト陣と、W監督をつとめた犬童一心監督、樋口真嗣監督といった面々。野村は「今日はご来場ありがとうございました。楽しみましたか?」、成宮は「今日は数ある時間の過ごし方から、この映画を選んでくれてありがとうございます」と、それぞれ挨拶。
その後、映画の主題歌であるエレファントカシマシ「ズレてる方がいい」にちなみ、撮影中に「この人、ズレてるなぁ」と思った人をフリップに書いて発表するコーナーも。
W監督が揃って選んだのは主演の野村。樋口監督は「存在感を含め、いい意味で浮世離れしている。下ではなくて、斜め上方向にズレている感じです」と話し、犬童監督は「最近よくテレビ出演している野村さんが、『のぼう様はボーッとしている役だけど自分は普段はシャープだ』と言っていて、その発言をしている感じがすでにボーッとしていると感じたので」とコメント。
一方、キャスト陣の多くが挙げたのが上地の名前。「撮影中、なぜか英語で話しかけてきました」(平)、「京都での撮影中、2人で朝まで飲んだときに、すでに観光客や会社員が動き出している時間なのに、止めたにも関わらず『歩いて帰る』と言って帰って行きました」(山田)、「家に遊びに行ったとき、お風呂で、お湯をためている途中、ためながら体育座りをして入っていました」(成宮)などと上地にまつわるズレたエピソードを披露。
これに対して上地は、フリップに野村、榮倉、成宮、平、山田の名前を書き、「書かれそうな人を書きました。5人中3人当たっているので普段のクイズより当たってます」とコメント。だが、自身の名前を挙げていた榮倉が「上地さんと一緒にこの映画を宣伝しているとき話がかみ合わなくて。私(が原因)と思っていましたが、この流れをみて、自分じゃなかったと思いました」と上地に変更すると、当の上地は「5人中3人当たったと思ってましたが、4人に増えました」と苦笑い。
また、両監督の名前を挙げた佐藤は、兜を頭にかぶってプロモーション活動を続けてきたことを指摘し「この格好を見ただけで両監督しかいない。これをズレてると言わずして、どう判断したらいいのか」と話し笑いを誘うと、自身の名を挙げた野村は「ズレていると思っていませんでしたが、それに気づいていない私がきっとズレているんだろうということです」と締めくくった。
『のぼうの城』は全国で大ヒット上映中だ。
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