7月1日、人と人とのつながりを描いた『引き出しの中のラブレター』の製作報告記者会見が行われ、常盤貴子、林遣都、中島知子、岩尾望(フットボールアワー)、豊原功補、八千草薫らキャストと三城真一監督が出席。映画に込めた思いを語った。
夏らしい浴衣姿で登場した登壇者たち。最年少の林はベテラン俳優たちに囲まれかなり緊張気味だったが、大先輩の八千草が姿を現すとあわてて駆け寄り、ぎこちないながらも優しくエスコートする姿が微笑ましかった。
映画では、ラジオのパーソナリティが、父の死をきっかけに企画した番組に寄せられた人々の思いが描き出されていく。
主人公のパーソナリティを演じた常磐は、「本当に大切なことは、あえて手紙にすることが多い。手紙は、その手間を含めて、(もらうと)嬉しくなります。ラジオは影響力のあるメディアで、車の中で聞くことが多いのですが、結構、号泣してしまうことがあります。映画は、そんな部分を生かしたオムニバスになっていて、感じ方は人それぞれですが、温かな気持ちになれる作品」と話していた。
八千草と仲代達矢の2人の名優と共演した感想を聞かれると、「八千草さんはキュンとするようなかわいらしさをお持ちで、本当にステキ。私もこうなれたらと思います」と笑顔でコメント。仲代については、「最初は恐い方だと思っていたのですが、よくしゃべられる方でびっくりしました」と意外な素顔を教えてくれた。その一方で、「何も言わずに海を眺めている後ろ姿にホレボレしてしまいました」と、いぶし銀の魅力を絶賛していた。
その後、来週の七夕にちなみ、願いを綴った短冊をそれぞれが用意し、1人ずつ読み上げてくれた。
母親に向け「気を使わせてごめんなさい」と書いたのは岩尾。「吉本ブサイク」ランキングで3年連続1位を達成し殿堂入りを果たしているが、「普段の仕事では、ブサイク、気持ち悪いと散々言われているのですが、ヒドイことを言われた翌日、お母さんから『責任は私にあります』というメールが届いたことがあって……」と話し、息子の仕事のことで心を痛める母を思いやっていた。
次に短冊を読み上げたのは、前日に、食べ過ぎて激太りしたことをブログで告白した中島。「これ以上、増えませんように」という内容に、思わず笑いをこらえる記者たち。そんな記者たちに中島は、増えないで欲しいのは体重ではなく猿と猪だと説明。母親が独りで暮らす実家の近くに畑を荒らす動物が増えているので、それらが増えないようにと願っているのだと話していた。
八千草は「世の中みんなが、優しい楽しい気持ちで暮らせますように」、豊原は「千客万来」と映画のヒットを祈願、林は「遣都」という名前を付けてくれた両親への感謝を短冊に綴っていた。
先月25日に急死したマイケル・ジャクソンへの感謝を込めて、「夢をありがとう」と綴ったのは常磐。理由については、「私たちの世代は、彼に気持ちを高めてもらいました。楽しい思いをいっぱいくれてありがとうという思いを込めて」と感慨深げに語っていた。
最後に監督が、「キャスト、スタッフに支えられ、良い映画ができたと思います。見たら心温まるし、大事な人に思いを伝えてみようと思える映画です」と語り、会見は終了した。
『引き出しの中のラブレター』は10月より公開予定。
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