【あの人は今】恋多きディカプリオの本命はこの男!?「レオ会」筆頭格の元美少年とは?

ルーカス・ハース

殺人を目撃し、犯人から狙われることになった少年とその母親を守る刑事を描く『刑事ジョン・ブック 目撃者』(85年)。電気など現代の技術を使用せず、自給自足の生活を営む“アーミッシュ”の少年で、殺人現場に居合わせたサミュエルを演じたのは、撮影当時7歳だったルーカス・ハースだ。丸くて大きな瞳、歯も生え揃っていないあどけない姿で、ジョン・ブック役のハリソン・フォードと堂々とわたりあう演技派ぶりを披露した彼は、今年37歳。

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今はどうしているのか、と気になったなら、レオナルド・ディカプリオの近況をチェックすればいい。ルーカスはレオの旅のお供として、世界中を飛び回っている。今月はパリで全仏オープンテニスを2人並んで観戦していたし、3月に『ジャンゴ 繋がれざる者』プロモーションでレオが来日したときも、空港での写真にルーカスの姿がある。2人は10代の頃、『ボーイズ・ライフ』(93年)や『ギルバート・グレイプ』(93年)をはじめ、様々な作品のオーディションで顔を合わせるうちに親しくなった。やがて同世代のトビー・マグワイアやケヴィン・コナリー(『そんな彼なら捨てちゃえば?』)、イーサン・サプリー(『アンストッパブル』)も仲間に加わり、言うなれば「レオ会」のような集団になっていった。

当初は皆が肩を並べるライバル同士だったが、『ギルバート・グレイプ』でオスカー助演男優賞候補になったレオが頭1つ抜けた状態になる。ルーカスもウディ・アレン監督の『世界中がアイ・ラブ・ユー』(96年)やティム・バートン監督の『マーズ・アタック』(96年)に出演、健闘していた。一方、同時期にトビーは『アイス・ストーム』(97年)などで主演スターとして頭角を現したが、ルーカスは脇に回ることが多く、レオと過ごす時間も取りやすかったようだ。レオにとってルーカスは、共にドイツ系の血を引き、駆け出しの頃からの付き合いで心を許せる数少ない存在。スーパーモデルと次々に浮き名を流しながら、いつも破局に終わるレオの本命は実はルーカスなんじゃないか、とネット上でジョークが飛び交うほどだ。

こんな書き方だと、レオの取り巻きNo.1に過ぎないと思われそうだが、幼い頃から定評のあった演技力で、手堅いキャリアを築いている。ガス・ヴァン・サント(『ラストデイズ』)やニック・カサヴェテス(『アルファ・ドッグ 破滅へのカウントダウン』)など名匠の作品に出演、『インセプション』(10年)ではレオと共演、スピルバーグの『リンカーン』(12年)では冒頭、リンカーン大統領に話しかける兵士という印象的な役を演じたばかり。

また、テレビシリーズ「TOUCH」の第2シーズンにもレギュラー出演、現在日本公開中のマーク・ウォルバーグ主演作『ハード・ラッシュ』(12年)やアシュトン・カッチャー主演のスティーヴン・ジョブスの伝記映画『jOBS(原題)』にも出演、と順調に仕事をこなしている。一見、『華麗なるギャツビー』でレオが演じたギャツビーの屋敷に集まって騒ぐだけの輩を彷彿とさせながら、爪を隠している能ある鷹なのだ。(文:冨永由紀/映画ライター)

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