現在開催中の第37回モントリオール世界映画祭のフォーカス・オン・ワールド・シネマ部門に出品された『シャニダールの花』。現地時間8月24日に上映が行われ、石井岳龍監督が舞台挨拶を行った。
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石井監督にとっては『逆噴射家族』（84年）を出品して以来、28年ぶりとなる同映画祭での舞台挨拶。上映後の舞台挨拶ということで観客からは次々と質問が飛び出し、予定時間をオーバーするほどの盛況ぶりだった。
タイトルにちなみ「監督にとって“花”とはどういう存在ですか？」という質問には「私にとって花は、美しいと同時に、とても怖い存在。というのは、花というのは人間や動物のように、何かを行動的に主張することなく、ただそこに”在る”だけなので、多くの人にとっては、それが人間より弱者として、認識されてしまう。でも、本当にそうだろうか？ 人間は進化したと言われていますが、遥か昔から存在する植物の方がずっと生命力にあふれるものだと思うんです。この投げかけを観客の皆さんにしたかった」と監督。
人気若手俳優・綾野剛が主演をつとめているが、「主演の男性がとてもよかったが、彼を起用した理由は？」という若い女性からの質問には、「彼はとてもスマートで、かつミステリアスな影と色気を持つ、今日本で最も人気がある俳優さん」と答えていた。
『ガッチャマン』の初日と重なったため映画祭に参加することが叶わなかった綾野だが、「新たな世界で新たな眼差しで、観ていただけると思うと感謝しかありません。海外の皆様の脳内が石井監督の映画でどのように侵食されていくのか、楽しみです」というコメントを寄せ、監督にエールを送った。
第37回モントリオール世界映画祭は8月22日に開幕、9月2日まで開催される。また、『シャニダールの花』は現在全国公開中だ。
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