人気絶頂のなか、1993年に23歳の若さで亡くなったトップスター、リヴァー・フェニックス。彼の遺作となる『Dark Blood ダーク・ブラッド(原題)』が、20年の時を経てついに完成、来年日本公開されることが明らかになった。
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『スタンド・バ・ミー』でブレイクしたリヴァーは、『旅立ちの時』『マイ・プライベート・アイダホ』などに出演し、実力を兼ね備えた若手スターとして大人気を博していたが、93年10月31日、薬物の過剰摂取によりハリウッドの人気クラブ「ヴァイパー・ルーム」で倒れ、帰らぬ人に。当時、リヴァーは『ダーク・ブラッド』を撮影中で、クランクアップを10日後に控えた矢先の死だった。
監督のジョルジュ・シュルイツァーは、リヴァーの死後、保険会社にフィルムを取りあげられることを恐れ、オランダに持ち帰り長らく保管していた。しかし、08年に大病を患い死に直面した監督は、作品を完成させることを決意。フィルムの法的問題がクリアになり、資金確保の目途も立ったことから、09年より映画制作を再開した。撮影できなかったシーンは、ナレーションで補うなどの工夫でようやく完成した本作は、12年9月にシュルイツァー監督の地元であるオランダ映画祭でプレミア上映を実施、2013年第63回ベルリン国際映画祭に出品され、世界的なニュースとなった。
本作は、妻を亡くし、砂漠の荒れ地で世捨て人のような生活をしている青年が、ある夫婦と出会ったことから三角関係となっていく様子を描いた作品で、リヴァーが不気味な雰囲気を漂わせる邪悪な役どころを演じているのも見どころのひとつ。ジュディ・デイヴィス演じる人妻との奇妙なラブストーリー部分も必見で、リヴァーの美しさや演技力を堪能できる。
『Dark Blood ダーク・ブラッド(原題)』は2014年ユーロスペースほかにて全国公開される。
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