『ゼロの焦点』で広末涼子らが舞台挨拶。中谷美紀は監督の悪行を暴露!?

2009.11.15

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日本の推理小説の礎を築いた松本清張。その生誕100年を記念して作られた『ゼロの焦点』が11月14日に公開初日を迎え、キャストの広末涼子、中谷美紀、木村多江、西島秀俊と犬童一心監督が、TOHOシネマズ日劇1で舞台挨拶を行った。

失踪した夫を追って金沢へと旅立つ主人公を演じた広末は、「過酷な気候やスケジュールの下で、本当に濃密な時間を過ごして出来上がった作品。時間をかけ、重厚な映像で完成度の高い素晴らしい作品が出来上がった」と挨拶。思い出に残る作品になったとも語っていた。

撮影時の苦労を聞かれると、とても恥ずかしそうな表情を浮かべながら、西島と、初日で初対面にも関わらず入浴シーンを撮影したと話し、役作りどころではなかったと明かした。相手役の西島も、入浴シーンが一番大変だったと語り、「初対面ですもんね……スミマセン」と思わずあやまっていた。

広末扮する主人公と西島扮するその夫はお見合い結婚という設定。初日に問題シーンをぶつけたのは監督の意図だったのかという司会者のツッコミに監督は、「新婚の入浴なんで」と薄笑いを浮かべながらも「スケジュールに関してはチーフ助監督にまかせていたので」と逃げの姿勢を見せていた。

中谷によると、犬童監督は「悪名高き監督」とのことで、青島幸男や菅井きん、森繁久彌が出演した『死に花』（04年）の撮影時に朝の3時まで粘ったという話を例に出し、「先輩方が朝の3時ということなら、私たちは朝の8時9時は当たり前という条件でした」と苦笑いしていた。

また、映画の内容にちなみ、愛する人の全てを知っていたいかという質問には、「最終的に全てを知って、受け入れられたらいいんじゃないでしょうか」と答えた広末。一緒にいる時間が全てで、過去や背景よりも、その時間を大切にすべきなのではないかとと真摯に語った。

一方、中谷は、「私も広末さんの境地にいけたらと思いつつも、全てを知ってしまうことにも、全てを知られることにも恐れを抱いているかもしれない」と告白。木村は、「全部知ろうと思っても知ることはできないし、全部話そうと思っても話せないと思う」と語っていた。

映画について広末は、「松本清張ファンの世代の方はもちろん、若い世代の方々にも楽しんでいただける極上のサスペンス。私のようにサスペンスやミステリーがあまり得意じゃないという方々は、女性の幸せや男性の葛藤という人間ドラマの部分を楽しんでいただければ」と語っていた。

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