第二次世界大戦下、リトアニア領事として日本政府に背き、ユダヤ難民にビザを発給し続け6000人の命を救ったといわれる外交官・杉原千畝(すぎはら・ちうね)。多くのユダヤ難民の命を救い「日本のシンドラー」と呼ばれた千畝の壮絶な半生が『杉原千畝 スギハラ チウネ』として映画化されることがわかった。
・杉原千畝のご子息・杉原千暁(ちあき)さんが父の思い出を語る
現在ポーランドで撮影中だそうで、主人公の千畝に唐沢寿明、その妻・幸子(ゆきこ)に小雪が扮する。また、濱田岳、塚本高史、滝藤賢一、小日向文世らが脇を固めるほか、ポーランドで絶大な人気を誇るボリス・スジックが千畝の右腕ペシュを、『ソハの地下水道』(10年)や『ワレサ−連帯の男−』(13年)など日本で公開される作品も多い女優アグニシュカ・グロコウスカが千畝に密かな思いを寄せる女性イリーナを演じる。
唐沢は自身が演じる千畝について「外務省からの了承のないなかでユダヤ人にビザを出し続けた方ですが、今回の映画はそれに加えて今まであまり知られていなかった事実も描かれています。“正義の人”で、まさに僕がやるべき役じゃないでしょうか(笑)」とコメント。
本作については「めまぐるしく変わる激動の時代を、夫婦で生き抜いた姿が描かれています。この映画のなかには、激動の時代を生き抜く過酷さや、ある種の感動、そして愛など、いろいろな要素が詰まっています。だからこそ、若い世代からお年寄りまで見て頂きたい。戦争を知らない世代にもエンターテインメントを通して、戦争とはどういうものなのか、人種差別とはどういうものなのかをこれからも忘れないように見て頂ければ嬉しいです」とアピール。
一方の小雪は幸子について「外交的でその場の空気を楽しめる方。短歌やダンスといった楽しみをたくさん持っているとても社交的な方なので、千畝が窮地にあるときでも、こういう人とだったら気兼ねなく一緒にいられるんじゃないかなと思わせる女性です。実在の方を演じるのはプレッシャーもありますが、杉原千畝を知らない方や若い世代にも伝えていかなければならない。私たちが演じることで作品にエネルギーを吹き込み、(幸子の)人生のエッセンスをうまく表現できたらと思います」と述べている。
『杉原千畝 スギハラ チウネ』は9月13日よりポーランド全域にて撮影開始。11月上旬クランクアップ予定で、2015年秋に全国公開となる。
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