坂田師匠、共演の安藤サクラにメロメロ「結婚するならああいう方やなぁ」
安藤サクラが主演し、姉の安藤桃子が脚本と監督を担当。母の安藤和津がフードスタイリストで参加し、父の奥田瑛二がエグゼクティブ・プロデューサーをつとめる奥田家総出の映画『0.5ミリ』。この作品で安藤演じる主人公のヘルパーに押しかけられるお年寄りの1人を演じた関西が誇る芸人・坂田利夫師匠が、映画や安藤の魅力を語った。
物語は、派遣先の家族から「おじいちゃんと寝てあげてくれない?」と依頼された介護ヘルパーのサワが、その当日に予期せぬ大事件に巻き込まれ、いきなり仕事をクビになるところから幕を開ける。突然「家ナシ・金ナシ・仕事ナシ」の人生崖っぷちに立たされた彼女は、生活のため“おしかけヘルパー”をすることになる。
生きるため“おしかけヘルパー”になったサワが目をつけたのは、エロ本の万引き現場をサワに見られるなど「ワケあり」のおじいちゃんたち。演じるのは御年87歳の織本順吉、「竜じい」の愛称で知られる吉本新喜劇のベテラン芸人・井上竜夫、安藤サクラの義理の父でもある柄本明、映画界の重鎮・津川雅彦といった映画界とお笑い界のレジェンドたちだ。
そのなかの一角をなす坂田は、今年で芸能生活50周年を迎え、73歳にして本作で映画本格デビューを飾った。「(映画出演は)とにかくやることすること初体験やからね。どうしようか迷ったけど、憧れもあって、男やしと思って、挑戦しました。緊張しましたけどね」と振り返る。
坂田は1961年に吉本新喜劇に研究生として入り、67年に漫才コンビ「コメディNo.1」を結成。上方お笑い大賞金賞をはじめ数多くの賞を受賞したほか、「ありがとさーん」「アッホ!」など、数々の名ギャグを生み出してきた。
本作では頑固な自動車修理工という役どころを熱演。その姿はまるで『グラン・トリノ』のクリント・イーストウッドを彷彿とさせると話題でもある。そんな坂田は劇中でサワちゃんとまるで恋人のような同棲生活を送るのだが、撮影期間中はどっぷりと役に没頭しすぎて、舞台の仕事で大阪に帰った際にも若手芸人に「うちのカミさんがなぁ」と話し始め、「師匠、いつ結婚したんですか!」と突っ込まれることもあったとか。
サワを演じた安藤については「サクラさんは本当にいい女性ですね。ボク、いっつも言うてまんねん、結婚するならああいう方やなぁ。家事や介護の経験が本当にあるんですよね。おばあちゃんの介護をされていたから、説得力があるんですよ。明るいし、しっかりしてはるわ」と撮影が終わった今もメロメロな様子。
本作の見どころについても「この映画は、お年寄りの人生の生き様を語っているんですよ。これはもう他人事ではないんですよね。1人でも多くの方に見てほしいです」と力強く語った。
『0.5ミリ』は現在、ロケ地である高知・城西公園内『0.5ミリ』特設劇場にて先行公開中。11月8日より有楽町スバル座ほかにて全国順次公開となる。
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