映画『紙の月』の初日舞台挨拶が11月15日に丸の内ピカデリーで行われ、7年ぶりの主演作となった宮沢りえをはじめ、池松壮亮、大島優子、田辺誠一、近藤芳正、小林聡美、吉田大八監督が登壇した。
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角田光代の長編小説を映画化した本作は、平凡な主婦が起こした巨額横領事件を軸にしたサスペンスエンターテインメント。主人公を演じた宮沢は、年下の大学生と不倫した挙げ句、矛盾と葛藤を抱えながら墜ちてゆく難しい役どころに挑戦している。
その宮沢は「公開を迎えて興奮しています。待ち遠しかったこの日を迎えられて嬉しいです。人生を音楽に例えるなら、『紙の月』に出会えたことは大切なその一小節になりました。監督、ありがとう。この作品がみなさんに浸透したらいいなと思います」と挨拶。
宮沢の不倫相手を演じた池松は「りえさんがこうして7年ぶりにこの場に立って挨拶されている心境は、僕には計り知れません。みなさんが少しでも何かを受け取って帰ってくれたらうれしいです」と延べ、大島は「初日を迎えられて嬉しいです。見終わった感想、どのような気持ちになったのかを聞くのはドキドキします。1人ひとりの気持ちが全国に広がってくれることが楽しみです。ぜひ友だちや家族にすすめてください」とアピールした。
宮沢の夫役を演じた田辺は「見終わったあとということは、僕の印象悪いですよね(笑)。頑張ります!」と話し、銀行の上司役を演じた近藤は「映画のなかの、ふわふわな髪の毛は、カツラですよ、地毛ではありません(笑)。衣裳合わせのときに急に監督が『カツラつけようか』って仰って、居酒屋のシーンが最初だったのですが、わざとらしいぐらい髪の毛をフッて上げたんです。そしたら監督に『ありですね』と言われ、そのあと何回もやることになりました」と笑いを誘った。
また銀行内のお局様的役割を演じた小林は「私の出番は銀行のシーンがメインだったんですが、宮沢さん、大島さん、近藤さんとがっつり充実した現場でした。実際に完成した映画を見て、池松さんや田辺さんも見て、素敵なシーンを撮っていたんだなとわかって感動しました。たくさんの人に見ていただき、こうして舞台挨拶に立てて嬉しいです」と語ると、吉田監督は「たくさんのお客さんやキャストと初日を迎えられて嬉しいです。今日は特別なんだと、控室あたりから昂ぶっております」と話した。
その後、吉田監督から宮沢へ感謝の手紙が読まれるというサプライズがあり、宮沢は感極まって涙。監督がその手紙をそっと手渡し、2人で熱い抱擁を交わしていた。
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