1月16日に丸の内TOEI 1にて『今度は愛妻家』の初日舞台挨拶が行われ、豊川悦司、薬師丸ひろ子、水川あさみ、濱田岳、石橋蓮司、行定勲監督の6人が登壇した。
最初に場を盛り上げたのが、この映画でオカマを演じた石橋。「撮影中は水川さんがライバルだったという噂を聞いたのですが」という司会のフリに、待ってましたとばかりに語り始めた。
「役者をやっておりますと、時として、自分が認識していない自分を発見することがあります。今回は自分の中に絶対にない要素が、この作品によって引きずり出されました。ある意味で驚きと恐怖を感じています」と、まずは、想定外のオカマ役が、思ったよりも気に入った様子。その上で水川に対しては「ニューハーフタイプなので、お化粧には時間がかかったと思います。私は20〜30分で済みますが、彼女は1時間以上かかる。演技でも、たぶん、勝てたと思うので、これからは役が競合すると思う。いいライバルになりたい」とライバル宣言し、会場を沸かしていた。
さらに、「女性がだいぶわかった。撮影中は豊川という人間を、全然違う角度から見ていまして、とても素敵な俳優さんなんだな」と、秘かに色気が漂いはじめる石橋。「いつか、ちゃんとしたメロドラマを(豊川と)やりたいと思っているので、いい企画があったらよろしくお願いします」と女優宣言もしていた。
一方、今回の映画のキャンペーンで薬師丸が20年ぶりにコンサートを開いたことに反応したのが、薬師丸の夫役を演じた豊川。司会から、「映画のキャンペーンをずっと続けてきて、ついに初日を迎えたわけですがいかがですか?」との質問が豊川に寄せられると、「おまえもコンサートやれって言われたらどうしようかと思った」と答え、場内を湧かせる。これに気をよくしたのか、笑いが止むと「たぶん、やったと思います」と言い足し、ゴキゲンの豊川。
さらに薬師丸が、豊川と一緒にたくさんの取材を受けたことを客席に説明しながら「ねっ!」と豊川に相づちを求めても返事がない。豊川を振り返り「聞いてますか?」と薬師丸が告げると、慌てて「聞いてます」と答えたものの、実は自分が歌うコンサートの曲を考えていたと釈明。またまた笑いを誘っていた。
また、行定監督は「この映画があたらなければ、この後どうすればいいのか、そういう思いがある」と語ると、「実はこの映画は、2回目を見る人のために演出した。2回目を見ると、前半の俳優の1つひとつの演技が全然違って見えてくる。ヒットしてもらいたい一心で、そういうことを言っているわけじゃない」と映画をアピール。見終わったばかりの観客も納得の表情をしていた。
映画『今度は愛妻家』は全国公開中。
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